研究課題/領域番号 |
06454647
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
木全 弘治 愛知医科大学, 分子医科学研究所, 教授 (10022641)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1994年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
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キーワード | 細胞接着阻害 / 細胞-基質相互作用 / コンドロイチン硫酸 / PG-M / グリコカルフィン / アネキシン / 抗-細胞接着 / コンドロイチン硫酸プロテオグリカン / annexin VI / glycocalfin / 抗一細胞接着 / annexinVI / 細胞接着 / アルタナティブスプライシンク |
研究概要 |
1)プロテオグリカンPG-Mの抗-細胞接着活性の機構の研究:この活性の仮想細胞表面レセプター、glycocalfin(グリコカルフィン)の分子生物学的方法による証明を可能にするため、遺伝子の単離を試みた。ヒト培養細胞株からコンドロイチン硫酸アフィニティーカラムへの特異的吸着を利用して分子を単離し、アミノ酸配列と抗体との反応性、さらに以前の研究成果を合わせて、glycocalfinは、annexin VIそのものと結論し、遺伝子を得た。以下の3種類の方法を考案し、glycocalfinの作用機構について示唆を得た。フィブロネクチンコートU型培養皿への細胞接着程度を遠心して比較する方法、インテグリンをリポゾームに組み込んだ接着モデル実験、薄いホルマリン液による半固定細胞の接着を解析する方法の何れによっても、PG-M存在下で細胞は基質に結合するが伸展しない。PG-Mの抗-細胞接着は、細胞伸展反応の阻害によると思われ、glycocalfinによるシグナル伝達機構の関与が予想された。2)PG-Mの抗-細胞接着活性による細胞挙動の調整PG-Mのコア蛋白質のcDNA解析、mRNAの解析、さらにgenomic遺伝子の解析をニワトリ、ヒト、マウスについて完了し、PG-Mは、組織特異的また発生段階特異的にアルタナティブスプライシング機構により1分子当りのコンドロイチン硫酸の結合本数を大きく変化させ、その抗-細胞接着活性を可変できる分子と推定された。発生初期には、多数のコンドロイチン硫酸鎖を持つ分子形の発現が見られた。骨肉腫細胞MG63へのアンチセンス遺伝子トランスフェクションによるPG-M発現抑制は、抗-接着活性の低下によると思われる細胞挙動(細胞骨格系分布、細胞形態、細胞増殖)の変化が観察された。以上から、プロテオグリカンによる細胞-基質間相互作用の調製機構の存在が示唆され、その実証に向けて、今後の研究展開が可能になった。
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