研究課題/領域番号 |
06454667
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤井 義明 東北大学, 大学院理学研究科, 教授 (00098146)
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研究分担者 |
依馬 正次 日本学術振興会, 特別研究員
菊地 康夫 (菊池 康夫) 東北大学, 大学院理学研究科, 助手 (10004467)
十川 和博 東北大学, 大学院理学研究科, 助教授 (80175421)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 4,700千円 (直接経費: 4,700千円)
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キーワード | アリルハイドロカーボン受容体 / ヘテロ2量体 / 転写因子 / 薬物誘導 / Sp1 / Arnt / XRE / ヘリックス-ループ-ヘリックス / Spl / P4501A1 / Ahリセプター / ヘテロダイマー / ホモダイマー / ダイオキシン / 親和性 / 転写活性化 |
研究概要 |
ダイオキシンやメチルコラントレン(3MC)などの環境汚染物質が生体に取り込まれると奇型の誘導,発癌のプロモーション、などの多彩な生物作用を示す。マウスを用いた遺伝子の研究からこれらの生物作用はAhリセプター(AhR)に仲介されると考えられている。我々は薬物代謝酵素P4501A1の誘導の研究より、P4501A1遺伝子の上流に存在する薬物による誘導に働く制御因子XREに薬物に依存して結合する因子がAhRであることを明らたにして、更にそのcDNAクローンを単離することができた。その構造解析よりAhRはbHLH/PASドメインを持つ新しいタイプの受容体型転写因子であることを明らかにした。抗体を作製して、XREへの結合を検討した結果、AhRはもう一つのbHLH/PASドメインを持つArnt(Ah receptor nuclear translocator)とヘテロ2量体を形成してXREに結合することが示された。また、マウスで3MCによる発癌に感受性と非感受性の系統のあることが知られている。これは、AhRの一つのアミノ酸の置換、357AlaのValへの変異と停止コドンの変異によってアミノ酸が約40残基伸長したためにリガンドに対する結合力が約1桁低下したためであることが解った。また薬物による誘導的発現にはXREとBTEの2種の制御配列が必要であることが示されているが、これは各々これらの配列に結合するAhR/ArntとSp1が相互作用として相乗的に結合しやすくなるためであるこが示された。AhR/ArntのHLH/PASドメインとSp1のZnフィンガードメインが相互作用の場である。bHLH/PASドメインはAhR/Arntのみでなく、可成り多くのメンバーよりなるファミリーを形成していることが解ってきており、その発現パターンの解析より発生の過程で重要な役割を担っていることが示唆されている。
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