研究課題/領域番号 |
06454677
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研究種目 |
一般研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細胞生物学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
米田 悦啓 大阪大学, 医学部, 教授 (80191667)
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研究分担者 |
平林 朋子 大阪大学, 医学部, 助手 (10218810)
今本 尚子 大阪大学, 医学部, 助手 (20202145)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1995年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1994年度: 3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
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キーワード | 核膜孔ターゲティング複合体 / 核蛋白質輸送 / 核局在化シグナル / 核膜孔複合体 / セミインタクト細胞 / 核膜孔 / 核蛋白質 / マイクロインジェクション |
研究概要 |
本研究では、核蛋白質が細胞質から核膜孔にまで到達するために必要な因子の同定ならびにその機能解析を進めてきた。実験系としては、培養細胞をジギトニンで処理して得られるセミインタクト細胞を用いたin vitro核蛋白質輸送系を主として利用し、以下のような成果を挙げた。 1.in vitro系に必要な細胞質粗抽出液のうち、核蛋白質が細胞質から核膜孔にまで運ばれるのに必要な因子を含む1つの分画中で、核蛋白質を中心に大きな機能的複合体が形成されることを初めて明らかにし、核膜孔ターゲティング複合体と名付けた。 2.核膜孔ターゲティング複合体の2つの必須構成因子を同定し、その遺伝子クローニングに成功した。1つは、分子量58kDaであり、もう1つは、97kDaであったので、それぞれ、PTAC58,PTAC97と名付けた。 3.PTAC58は、Arm motifと呼ばれる繰り返し配列を持つ蛋白質で、核局在化シグナルを認識する。また、PTAC58自身が核蛋白質と挙動を共にして、細胞質から核内にまで移行することが明らかになった。 4.PTAC97は、核局在化シグナルに直接結合することはなく、PTAC58と1:1で結合する。 5.PTAC58とPTAC97が結合しただけでは、核膜孔にまで到達することができず、核蛋白質を含む3者複合体が形成されてはじめてそれらは核膜孔にまでタ-デットできることが示された。 以上の結果から、核蛋白質が細胞質から核膜孔に到る分子メカニズムの解明が大きく進んだ。
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