研究課題/領域番号 |
06454683
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
発生生物学
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
漆原 秀子 筑波大学, 生物科学系, 助教授 (00150087)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,700千円 (直接経費: 6,700千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
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キーワード | 細胞性粘菌 / 有性生殖 / 挿入突然変異 / Dictyostelium discoideum / Sexnality / mutant |
研究概要 |
本研究は、細胞性粘菌を材料として受精に関わる遺伝子を単離し、機能を解析することを目標として行われた。そのために、REMI (Restriction Enzyme Mediated Integration)と呼ばれる効率の良い方法で細胞性粘菌における有性生殖異常の挿入突然変異の誘発を行った。これにより、次の三グループの変異体を得ることができた。 1)交配型(様式)の変化したものKMC1〜KMC3 : mat Aの株はmat aの株とのみ交配するはずであるが、これらの変異体はmat Aの株と交配する。また、わずかながらmat aの株とも性的に融合するので、交配型の転換もしくは交配様式の変化を起こしているようである。 2)有性生殖の効率が低下し、同時に無性生殖にも異常を生じているものTMC1:この変異体は細胞融合は正常に行うが、cAMPへの走化性が低下しているために、その後の発生が異常になる。TMC1の解析によって、cAMPリレーシステムを除いて、有性・無性の二つの発生過程で同じ遺伝子が機能していることが明らかとなった。 3)有性生殖が全面的に不能となっている変異体MCF1:この変異体は細胞融合を行うことができないので、細胞融合に密接に関わっている遺伝子に変異が生じていると考えられる。しかし不運なことに、ベクター配列の挿入箇所に約20Kbの欠失が生じていることが判明した。そこで、クローニングした断片からの染色体ウォーキングと対応位置のYACコンティングの利用によって、変異に関わっている遺伝子全長のクローニングを引き続き行う予定である。 また、他のアプローチとして、配偶子で発現している遺伝子のcDNAライブラリーの構造的・機能的解析を行い、有性生殖に関わっていると考えられる新たな遺伝子3種を単離することができた。
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