研究課題/領域番号 |
06454686
|
研究種目 |
一般研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
発生生物学
|
研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小池 達郎 北海道大学, 大学院理学研究科, 教授 (80128131)
|
研究分担者 |
田中 秀逸 佐賀医科大学, 医学部, 教務職員 (90202431)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
1995年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1994年度: 4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
|
キーワード | アポトーシス / プログラム細胞死 / カルシウム / 小胞体 / 分子シャペロン / クロマチン凝縮 / c-fos / 上顎神経節 / 分子シヤペロン / C-fos / 上頸神経節 / Ca2^+チャンネル / 細胞内Ca2^+ / 顆粒細胞 / BDNF / trkB |
研究概要 |
(1)上頸神経節(SCG)細胞の神経細胞死と細胞内のCa2^+との相関 脱分極シグナルの発達に関して、種々の発生段階(E16-P7)のラットSCG細胞及びそれらをNGF処理した時間経過を関数として調べた。その結果、L型Ca2^+チャンネルの発達が最も重要であることが、細胞内Ca2^+濃度のfura-2標識による蛍光画像解析及びRT-PCR法によるL型Ca2^+チャンネル量の測定から判明した。更に、高K^+培地処理による細胞生存は細胞内Ca2^+濃度の上昇によるとすれば(Ca2^+セットポイント仮説)細胞死においては細胞内Ca2^+濃度の降下が起こるはずである。実際、細胞内Ca2^+濃度をBAPTA-AM等でキレートした時、細胞死が起こり、これは染色体の凝縮の前にc-fosの核への移行を伴い、タンパク質合成RNA合成を必要とする積極的な細胞死であった。 (2)小脳顆粒細胞の細胞死とその発達 生後8日目のラット小脳から顆粒細胞を分離し、培養すると7日目で細胞死が起こった。これが発生過程での細胞死に対する事を示した。それは、その細胞死がシクロヘキシミド、脱分極、BDNFで抑制されること更にアポトーシスであることを示した。又、trkBの存在もRT-PCR法及びanti-trkB抗体を用いたimmunoblotで確かめた。実際、小脳顆粒細胞は外顆粒層から内顆粒層に移動する際、trkBの発現が見られることが明らかになり、その後のシナプス形成で栄養因子依存性を獲得することに対応していると考えられた。 (3)プログラム細胞死過程で活性化するメッセージの同定 BAPTA-AM、Thapsigargin、calcium ionophoreなどで処理するとBiP/GRP78の免疫染色は増強した。神経栄養因子除去によるアポトーシス過程でもBiP/GRP78が著しく活性化した。このような相関は細胞死と細胞内カルシウム調節機構との関連を示唆する。
|