配分額 *注記 |
37,300千円 (直接経費: 37,300千円)
1996年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1995年度: 19,500千円 (直接経費: 19,500千円)
1994年度: 16,800千円 (直接経費: 16,800千円)
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研究概要 |
本研究では,研究代表者などによって国有財産化されている特許を利用し,宇宙太陽発電衛星に代表されるマイクロ波電力伝送システムにおける送受電能動アンテナを開発することを目的として検討を行い,以下に示す新しい知見と成果を得た. 送電能動アンテナについて送電アンテナ素子,ビーム走査を実現するための位相制御アルゴリズムおよび送電能動アンテナシステムを構成するための2.45GHz帯マイクロ波回路の設計を行うための概念「仮想実験環境」を提案した.送電アンテナ素子としてキャビティ付スロットアンテナの使用を提案した.次に,送電アンテナ素子の理論的設計にFDTD法を適用することを提案した.FDTD法によるアンテナ素子の解析手法を示し,解析結果と測定結果の比較から,両者の特性は良く一致しており,実験結果の妥当性および解析手法の有効性を確認した.さらに,単純化した給電構造を有する送電アンテナ素子の開発を行った.仮想実験環境の概念に基づいて,送電能動アンテナシステム用マイクロ波回路の設計を行った.これらのマイクロ波回路はすべてシリコン半導体デバイスを使用している. 受電アンテナ素子として研究代表者らが提案している円形マイクロストリップパッチアンテナについて新しくスロット給合マイクロストリップ給電によるアンテナの設計法を明らかにした.さらに,整流回路で発生する2.45GHzの奇高調波成分の再放射を抑圧するために,従来提案を行っていたスリット入CMSAの手法を発展させ,これまで以上の高調波成分の再放射抑圧を可能にするスリットの設計法を提案し,解析および実験によりその有効性を明らかにした.
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