研究課題/領域番号 |
06505005
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研究種目 |
試験研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
触媒・化学プロセス
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
乾 智行 京都大学, 工学研究科, 教授 (60025989)
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研究分担者 |
岩本 伸司 京都大学, 工学研究科, 助手 (50252482)
竹口 竜弥 京都大学, 工学研究科, 助手 (30227011)
井上 正志 京都大学, 工学研究科, 助教授 (30151624)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
41,400千円 (直接経費: 41,400千円)
1995年度: 13,400千円 (直接経費: 13,400千円)
1994年度: 28,000千円 (直接経費: 28,000千円)
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キーワード | 脱硝 / ディーゼル機関排気 / メタロシリケート / イオン交換ZSM-5 / 脱アルミ / 高温耐熱性 / 水蒸気改質反応 / オンサイト還元剤供給 / ディーゼル排気浄化 / NO分解 / 酸素過剰条件 / 微量炭化水素共存 / MFI型メタロシリケート触媒 / 多孔性結晶マトリックス / 耐熱性 / 貴金属修飾 |
研究概要 |
ディーゼルエンジンの排気などO_2を高濃度含む排気ガス中のNO_X除去の研究は、最近では実用化に備えて触媒の耐久性の検討に重点が置かれている。H-ZSM-5をはじめとするゼオライト系触媒と、これにイオン交換法によって金属種を担持した触媒が盛んに研究の対象とされているが、これらは、高温、水蒸気共存条件下で脱アルミとそれにともなう触媒構造の損壊が避けられないため実用化は困難と見られる。これに対し、本研究者らは、Alの替わりに種々の金属種を水熱合成段階で取り込ませたメタロシリケートを調製し、これらのうちCOやNiを含有するメタロシリケート触媒が高いNO除去性能を発揮することを見い出してきた。本研究では、これらのメタロシリケートに高温熱処理を施し、NO除去性能と触媒の結晶構造の変化をイオン交換ZSM-5類と比較しながら検討した結果、メタロシリケートの耐熱性が格段に優れていることを見い出した。一方、脱硝助剤には、炭化水素類やアルコール類についての研究が多数行われているが、単純で反応性の高いH_2やCOの添加は、有効でないとされほとんど検討されていない。これらの成分が有効でなかったのは、触媒層の入り口付近で容易に燃焼してしまい、NO除去には効果を及ぼさなかったためと考えられる。 これに対し、本研究者らは、メタンの改質反応によって高速で水素を合成する触媒の開発を行い、改質反応の大きな吸熱を炭化水素の触媒燃焼によるオンサイト熱供給で補い、この方法が極めて有効であることを見い出している。そこで、本研究では、この概念を酸素過剰条件下でのNO除去反応に適用し、H_2やCOをn-オクタンの水蒸気改質反応により触媒活性点の近傍で生成させて触媒表面をより還元的としてNOの転化を促す検討を行ったその結果、Ga-シリケートを触媒とした場合に、水の共存がNO転化率を顕著に増加させる効果を認めた。これは、酸素と水を高濃度含む実際の排気ガス条件により適合する可能性を示すもので、さらに検討を進める予定である。
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