研究課題/領域番号 |
06554012
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物理学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
今西 信嗣 京都大学, 工学研究科, 教授 (10027138)
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研究分担者 |
中里 俊晴 東北大学, 理学部, 助手 (00172289)
小山田 正幸 東北大学, 理学部, 助教授 (90004358)
山川 達也 東北大学, 理学部, 教授 (70013373)
今井 誠 京都大学, 工学研究科, 助手 (60263117)
伊藤 秋男 京都大学, 工学研究科, 助教授 (90243055)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 6,900千円 (直接経費: 6,900千円)
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キーワード | 共鳴遷移放射 / 遷移放射 / 多重干渉 / 高輝度X線 / コヒーレントX線 / 単色性 / 放射角度分布 / 分光ゴニオメータ / 薄膜間共鳴 / 放射角分布 |
研究概要 |
本研究課題では、周期的に配列した多層薄膜中を加速電子ビームを通過させ、コヒーレントな共鳴遷移放射X線を発生させる。これにより単色性のよい高い高輝度X線の発生手法を確立する。 (1)カプトンおよび単結晶シリコン薄膜からなる周期構造のスタックターゲットを用いて系統的に行ったX線のエネルギースペクトルおよび放射角度分布の測定結果は、2keV〜20keVのエネルギー範囲のおいて、吸収を含めたシミュレーション計算結果と良く一致し、薄膜枚数を増加することによって準単色のX線が得られる見通しが立った。 (2)今回得られた実測値をもとにすると、大強度の電子電流に耐えうる周期構造のダイヤモンド薄膜ターゲットを用いることにより、数〜数10keVのX線領域において輝度が10^<12>/s・mrad^2・mm^2・0.1%b.w.・mAの光源が可能であることをはじめて実証した。 (3)本光源はX線の発生源において単色性を有し、一般に効率が悪いX線ミラーを必要としないため、ミラーによる強度の減衰やミラーの損傷といった問題が回避されるという優れた特徴がある。また、電子ビームをパルス化することによって、ピーク電流は高いが平均電流は低くできるため、パルス幅ps〜fsの瞬間強度の高いX線パルスビームが発生できる。 このように、輝度は10^<12>光子/mm^2程度、ビームサイズ1mm以下、エネルギー分解能1%以内の性能が期待されるため、リソグラフィ、EXAFS、蛍光X線分析、アンジオグラフィなどを通じて広範囲の分野への応用が可能である。
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