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霊長類の染色体進化研究への染色体顕微切断法の導入

研究課題

研究課題/領域番号 06554040
研究種目

試験研究(B)

配分区分補助金
研究分野 人類学(含生理人類学)
研究機関京都大学

研究代表者

平井 啓久  京都大学, 霊長類研究所, 助手 (10128308)

研究分担者 今井 弘民  国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助教授 (10000241)
田口 尚弘  高知医科大学, 医学部, 助手 (80127943)
川本 芳  京都大学, 霊長類研究所, 助教授 (00177750)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
12,300千円 (直接経費: 12,300千円)
1995年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1994年度: 9,000千円 (直接経費: 9,000千円)
キーワード染色体顕微切断 / PCR / FISH / Y染色体 / ニホンザル / 彩色プローブ / 染色体進化 / ユニバーサルプライマー / 霊長類
研究概要

今回のプロジェクトで下記の4項目を発展させた。
(1)ニホンザルY染色体の彩色プローブの作製:ニホンザルの染色体標本は、RPMI1640(含20%FCS,3mg/mlLPS,and 2mg/ml Con A)で白血球培養(5%CO_2,37℃)し、エタノール固定後、カバーグラスに作製した。染色体は、倒立顕微鏡上でマイクログラスナイフ(直径2μm)を用いて掻き取った。その断片は、0.5mlチューブ内の回収溶液(25mM EDTA,1mg/ml proteinase K,41%polyethylene glycol 6000)に回収した。PCR処理(2)後、FISH法を用いてその産物の質検定を行った。Y染色体から回収したDNA産物の内、14産物が染色体とハイブリダイズした(確立約50%)。その内の1個(MffY-2)だけがY染色体の短腕に対して完全な特異性を示した。MffY-2はX-Y対合の態様を解析する場合に有効であった。
(2)切断DNAのPCR増幅:顕微切断染色体断片は、回収溶液に保存し、タンパク除去後第1PCRをプライマーA(5′-GGAAA C AG CTATGACCTGAATTCNNNNNNATGTGG-3′)を用いて行い、引き続いて第2PCRをプライマーB(5′-GGAAACAGCTATGACCTGAATTC-3′)を用いて行った。ここで産物の検定を行い、陽性の物はプライマーBを用いてビチオン標識した。標識産物は、FISH法で由来部位の検定を行った。これで合格した産物が彩色プローブとして採用される。今回の試行において、回収溶液の有効性や1断片からDNA回収が可能等の進展が見られた。
(3)顕微切断法の癌染色体変異メカニズムへの応用:ヒト肺癌細胞やラット卵巣癌細胞に見られる、HSRやdouble minuteの由来メカニズムを解析するため、変異部位の切断を行い、プローブを作製した。この方法によって、従来不明であった癌染色体変異のメカニズムが、視覚的に明確化された。今後は、回収したDNA産物から癌関連遺伝子等を検索する。
(4)染色体進化の進学説の集大成:今井ら(1986)が提唱した染色体進化の新学説″最小作用説″の普遍性を高め集大成を行った。理論的にはすでに真憑性確認されており、今後はその実験的検証が持たれるところである。この理論は、霊長類の染色体進化にも重要な知見をもたらしつつある。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] 今井弘民: "染色体進化の新学説。「最小作用説」の検証" Olympus Microscope Review. 26. 4-13 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 今井弘民: "理論細胞遺伝学のすすめ。染色体進化の生物学的意味を解明するために。 生物の種多様性" 岩槻、馬渡編 裳華房, 19 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Imai, H.T.: "New theory chromosome evolution. "Vertication of minimum interaction theory."" Olympus Microscope Review. Vol 26. 4-13 (1997)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Imai, H.T.: Theoretical Cytogenetics : Biological meaning of chromosome evolution.Iwatsuki and Mawatari (eds.) : Species Diversity.Shokabo, Tolyo, 19 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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