研究課題/領域番号 |
06555003
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
応用物性・結晶工学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
平川 一彦 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10183097)
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研究分担者 |
斎藤 敏夫 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 助手 (90170513)
荒川 泰彦 東京大学, 国際・産学共同研究センター, 教授 (30134638)
生駒 俊明 東京大学, 生産技術研究所, 客員教授 (80013118)
G ファーソル (ファーソル G.) 東京大学, 生産技術研究所, 助教授 (10251472)
三上 修 NTT光エレクトロニクス研究所, 主任研究員
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 2次元電子 / プラズマ振動 / ガリウムひ素 / ヘテロ構造 / テラヘルツ / フェムト秒 / 極短寿命光伝導体 / 光伝導ダイポールアンテナ / テラヘルツ光 / 遠赤外光 / 半導体ヘテロ構造 / プラズモン / ホットエレクトロン / ガリウムム素 / ダイポールアンテナ |
研究概要 |
本研究は、半導体ヘテロ構造中の2次元電子のプラズマ振動を利用するという、従来とは異なる原理、アプローチにより、コンパクトな固体テラヘルツ光発光素子を開発することを目標としてている。本年度は、特に、時間分解テラヘルツ分光法を用いてAlGaAs/GaAsヘテロ構造中の2次元電子プロズモンの励起・緩和過程について検討を行った。 極短寿命光伝導体とダイポールアンテナ構造を組み合わせた光伝導ダイポールアンテナとフェムト秒レーザからの光パルスを用いることにより、光励起直後の2次元電子のプラズマ振動が放出するバースト状の電磁波を100フェムト秒程度の時間分解能で測定することに成功した。プラズマ発光強度の温度依存性を検討したところ、室温付近においてはフォノン散乱が支配的なため、電子のドル-デ伝導によるブロードな発光スペクトルしか観測されないが、100k以下の低温になるに従ってフォノン散乱の抑制により、明瞭なプラズマ振動が観測された。またプラズモンによる時間分解プラズマ発光スペクトルとcw光吸収スペクトルを比較したところ、発光スペクトルから見積もられる緩和時間は、吸収スペクトルからも見積もられるそれの約1/10程度であった。この差は、光吸収過程においては電子系の大角散乱のみがそのスペクトルを支配するのに対して、発光過程には全ての散乱が同じ重みで緩和をもたらすことに起因しており、磁気抵抗から求められる単一電子散乱時間との比較から、プラズマ振動の支配的な散乱要因がイオン化不純物散乱であることが明らかになった。
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