配分額 *注記 |
12,800千円 (直接経費: 12,800千円)
1996年度: 6,200千円 (直接経費: 6,200千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
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研究概要 |
前年度までに設計・製作が完了したDSPボードを用いて,実時間抽出されるフロー情報を基に,運動物体の切り出し・追跡を行うシステムを実現した. まず,4種類のフィルタを用いてオプティカルフローを実時間抽出するシステムを構成し,2種類のフィルタを用いる手法に比べ,より信頼性の高いフローが得られると同時に,動物体の境界など一様なフローが原理的に得られない場所を検出することができた.この高信頼フローから,独立に動く2つの物体を追跡する研究を行った.2種類のフィルタを用いた場合と比較して,2つの物体が完全に重なる場合の含めて,かなり安定して追跡が行えることを確認した. 次に,オプティカルフローと両眼立体視から得られる距離情報を組み合わせて,物体を追跡する研究を行った.追跡している物体と画面上で類似し速度で動く場合でも,距離の違いから追跡物体を切り出して,実時間で追跡することができた. 対象物体内部に明度の一様な領域がある場合には,フローを抽出することができない.そこで,明度の一様な領域を一つの特徴とかんなえ,その特徴を追跡する手法とフローを組み合わせて物体を追跡する手法を研究し,シミュレーションで有効性を確認した. 背景が複雑に変動する場合,追跡物体と同じ動きをする部分が背景部分に生じる可能性が高く,短い時間内でのフロー情報だけからでは,安定して物体を抽出することが難しい.そこで,移動物体の時空間方向の連続性を仮定し,ある程度長居時間の画像系列から安定して得られる運動領域を抽出することにより,物体を切り出す手法を研究した.DSPシステム上に実装し,複雑な背景下での実時間追跡を実現した.
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