研究課題/領域番号 |
06555086
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 室蘭工業大学 |
研究代表者 |
安達 洋 室蘭工業大学, 工学部, 教授 (80005446)
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研究分担者 |
中根 英章 室蘭工業大学, 工学部, 助教授 (20237332)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 変移金属窒化物 / 微小針の制作 / 電界放射特性 / 放射電流の安定性 / 遷移金属窒化物 / 微小針の製作 / 還移金属窒化物 |
研究概要 |
本研究では、金属針を窒化する事によりNbN, Nb_2N, TiN, ZrNの電界放射陰極を制作し、その電界放射特性を測定した。窒化は金属針をアンモニア雰囲気中で加熱することによって行った。金属の加熱温度により、異なる組成の窒化物が生成することが明らかになった。 遷移金属窒化物の電界放射特性は、陰極のフラッシング(陰極清浄化のため、陰極の動作の前に数秒間の加熱を行うこと)の温度の上昇とともに変化する事が明らかになった。電界放射電流の変動においては、フラッシング温度の低い領域では窒化物に特有のステップ、スパイク状の変動が現れるのに対し、あるフラッシング温度より高い領域ではエミッションパターンが変化し、電流変動もランダム状に変化するという現象が見られた。遷移金属窒化物陰極ではフラッシング温度が低いほど電界放射電流は安定で、今回製作した窒化物陰極の中では、NbN陰極が最も安定だった。 AES(オージェ電子分光測定)による遷移金属窒化物の表面分析の結果から、陰極表面に存在する元素の濃度が電界放射特性に大きな影響を与えていることが明らかになった。とくに、試料の加熱により表面の窒素が大きく減少した温度と電界放射特性が変化した陰極のフラッシング温度は一致しており、陰極表面での窒素成分の減少が電界放射陰極の放射特性に大きな影響を与えていることが明らかになった。 今後は遷移金属窒化物の仕事関数の正確な測定、電界放射特性のより詳しい調査を行いたいと考えている。
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