研究課題/領域番号 |
06555089
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
松浦 孝 東北大学, 電気通信研究所, 助教授 (60181690)
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研究分担者 |
澤田 康次 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (80028133)
室田 淳一 東北大学, 電気通信研究所, 教授 (70182144)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
14,300千円 (直接経費: 14,300千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 10,600千円 (直接経費: 10,600千円)
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キーワード | 原子層エッチング / シリコン / 自己制限型 / ECRプラズマ / 塩素 / 低エネルギーイオン照射 / ゲルマニウム / 極微細MOS / 自己制限型吸着 / 低エネルギーAr^+イオン照射 / Si / 自己制限 / イオン誘起反応 / ラングミュア吸着 / 分数原子層 |
研究概要 |
本研究では、自己制限型吸着機構を基礎としたSiの原子層エッチング技術を垂直極微細加工可能な形で完成させることを目的とし、さらに拡張して、Geの原子層エッチングと極微細MOSデバイス用ゲート加工への低エネルギーECR塩素プラズマの適用についても研究した。 Siの自己制限型原子層エッチングでは、1サイクル当たりの飽和エッチング量は、種々の面方位についてそれぞれの1原子層厚と簡単な分数の積になり、また、Si表面へラジカル吸着がある場合には、分子吸着のみの場合の約2倍になっている事を明らかにした。飽和エッチング量は、各面方位における表面ボンド構造と塩素の吸着サイトを考慮した簡単な関係式で表されることを明らかにした。これらのSiの原子層エッチング量の塩素の吸着量に依存している。これに対してGeの原子層エッチングを試みたところ、塩素が飽和吸着している条件で、Ar^+イオン照射量が少ないところでは1サイクル当たり約1/4原子層がエッチングされ、Ar^+イオン照射量の増加と共に増加して1原子層に飽和することを見いだした。また、Ar^+イオン照射量の多いところでは、単純な確率的Ar^+イオン誘起反応を考えた指数関数漸近型の式によりエッチング量のAr^+イオン照射量依存性は表現されることを明らかにした。さらに、入射Ar^<イオン>流密度のエネルギー分布の測定結果から、約13eV程度以上のエネルギーを持ったAr^+イオンがGeの原子層エッチングに支配的に寄与していると考えられる。また、低エネルギーECR塩素プラズマを用いて超微細MOSFETの0.1ミクロン以下の高選択垂直ゲート加工を可能にした。 原子層エッチングは、吸着原子の有無の観点から、選択性プロセスの極限としても位置付け得る技術である。本基盤研究の成果は、IV族半導体をベースにした極限微細集積回路製造技術の基礎の一つを与えるものとして極めて重要である。
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