研究課題/領域番号 |
06555204
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造・機能材料
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
長村 光造 京都大学, 工学研究科, 教授 (50026209)
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研究分担者 |
松本 要 古河電気工業(株), 日光研究所, 主任研究員
奥田 浩司 京都大学, 工学研究科, 助手 (50214060)
菊池 潮美 滋賀県立大学, 工学部, 教授 (70026326)
落合 庄治郎 京都大学, 工学部付属メゾ材料研究センター, 教授 (30111925)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
16,400千円 (直接経費: 16,400千円)
1995年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1994年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
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キーワード | メゾスコピック組織制御 / ジェリーロール法 / 多芯超伝導複合体 / 酸化物高温超伝導体 / Ag / Cu積層膜 / ケーラー固体 / 7000系Al合金 / ピン力 / メゾスコピック材料 / 多層積層材 / ジュリーロール法 / 超伝導複合材 / フラクソイド / ピンニング / ケーラー団体 / 高強度se合金 |
研究概要 |
メゾスコピックなスケールで組織制御して機能を最適化することが飛躍的な機能をもつ新素材開発に一つの方向性を与える。メゾ組織制御のため多くの作製方法が提案されるが、本研究ではメゾ材料に共通性の高い作製プロセスとしてジェリーロール法を中心とした多層積層材作製プロセスを開発した。すなわち異種金属箔を重ね巻き付け円筒にしたものをプレフォームとして、それを複数本束ねて塑性加工により複合線を作成する。本方法の特徴は(1)最初に素形材の段階で設計された構造を作り込むことができる、(2)ほとんど同一の加工設備の繰り返しにより大きな加工比が得られることである。すなわち本研究では多重積層メゾ材料を作製する方法を考案し、その過程で起こる塑性変形機構を解明し、併せてメゾ材料の機能を最適化するためのメゾ組織制御方法を明らかにすることを目的として次の成果を得た。 (1)Nb-Ti多芯超伝導複合体中の数10nmの微細な析出物によるフラクソイドのピンニングに関する実験結果の解析からピン力を最大にするメゾ組織の設計について理論計算を行い、それに従いNb-Ti/Nb人工超ー常多層積層材を作製したところ非常に高い臨界電流密度が得られた。またAl/Nb_3Al/NbやNb/Cuおよび酸化物超伝導体を含むAg/Bi2223高磁場用材料を開発した。 (2)周期が数10nmのAg/Cu積層膜を作製し、その引張強度を測定したところ、この材料の強度は1300MPaを越えるものであり、Ag/Cuの複合材として考えたときの複合則より計算した強度よりはるかに大きく“koehler固体"に近い特性が見いだされた。 (3)実用7000系Al合金における強化機構の素過程を考察し、それに基づきGPゾーンを含むメゾ組織の改良を行い900MPaを越える新しい合金を開発することができた。
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