研究課題/領域番号 |
06555231
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
反応・分離工学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
宝田 泰之 (寳田 恭之 / 宝田 恭之) 群馬大学, 工学部, 教授 (70154929)
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研究分担者 |
藤原 尚樹 出光興産(株), 石灰研究所, 研究員
花田 光雄 吉澤石灰工業(株), 常任顧問
阿部 秀臣 群馬大学, 工学部, 助手 (30008461)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
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キーワード | 脱硫 / 超微粒子 / 石炭 / 流動層 / 燃焼 / ガス化 / カルシウム / イオン交換 / 褐炭 |
研究概要 |
カルシウムをイオン交換した褐炭を脱硫剤として利用する新しい高効率な脱硫法の開発を行った。イオン交換用の褐炭として豪州産のヤルーン炭を用いた。水酸化カルシウムおよび生コンクリート製造工程から排出されるセメント廃泥をカルシウム原料としてイオン交換坦持を行った。ヤルーン炭とカルシウム原料をスラリー状で撹拌することによって10%のカルシウムを容易にイオン交換して取り込むことができた。セメント廃泥のイオン交換挙動は水酸化カルシウムの場合とほとんど変わらず、本脱硫法のための安価なカルシウム原料としてセメント廃泥が有望であることが示唆された。カルシウムをイオン交換担持したヤルーン炭の二酸化硫黄に対する脱硫特性を熱天秤で検討した。Ca/S比を1〜4まで変えて石灰石の場合と比較したところ、イオン交換して調製したCa担持褐炭の脱硫活性は石灰石の場合に比べて著しく高く、また、セメント廃泥から調製したCa坦持炭は水酸化カルシウムを用いて調製したものと同等の活性を有することが認められた。更に、含硫黄化合物として硫化水素を用い、カルシウム坦持炭の脱硫特性を検討したところ、石灰石に比べてCa担持褐炭の脱硫性能が極めて良好であることが認められた。すなわち、還元性雰囲気下でもCa担持褐炭は脱硫反応に対して極めて高活性であることが見いだされた。更に、より実用的見地から、回分式流動層反応器を用いて高硫黄炭との混合燃焼を行ったところ、 Ca担持褐炭の場合は、Ca/S=1で約80%の脱硫率が得られ、流動層反応器内でもCa担持褐炭の有効性が顕著に認められた。以上のことより、Caイオン交換褐炭は酸化性ゾーンでも還元性ゾーンでも脱硫が可能であり、石炭燃焼炉だけではなく石炭ガス化炉内での脱硫剤としても利用可能であることが示された。
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