研究課題/領域番号 |
06555245
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
生物・生体工学
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研究機関 | 東京農工大学 |
研究代表者 |
松岡 英明 東京農工大学, 工学部, 教授 (10143653)
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研究分担者 |
川名 明夫 NTT基礎研究所, 物質科学研究部, 川名研究グループリー
本間 知夫 (本間 智夫) 東京農工大学, 工学部, 助手 (80242246)
根本 泰行 東京農工大学, 工学部, 講師 (70202249)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
13,100千円 (直接経費: 13,100千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
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キーワード | マルチ型サブミクロンキャピラリー / ストレスシグナル / 細胞のストレス応答 / 化学的ストレスシグナル / 電気的ストレスシグナル / 細胞内分子情報 / キチナーゼ / イネ培養細胞 / 活性染色法 / 細胞計測 / リアルタイム計測 / 細胞間エレクトロポレーション / 細胞膜系電気的インピーダンス / 電位測定 / イオン濃度測定 |
研究概要 |
マイクロマニピュレーション技術と顕微技術の進歩にともない、細胞診断やバイオアッセイを細胞単位で行うことの重要性が強く認識されるようになっている。本研究は、これを可能にするためにマルチ型サブミクロンキャピラリー(MMC)を利用して、一個の細胞に所定のストレスシグナルを与え、同時にその細胞の応答を測定することができるシステムの構築を目的として実施された。 安定した細胞応答を得るためにはMMC(1、2、または3チャンネル型)の外径は高々1μmであることが必要であることがわかった。化学的シグナルの一例としてアニオニックな蛍光色素であるルシファーイエロ-(LY)を電気泳動的にオオムラサキツユクサ生葉細胞に導入した。この方法は以後の実験においてキャピラリーの位置を確認するための基本技術となった。同様にして、K^+、H^+、Cl^-の各イオンを電気泳動で導入し、それをイオン選択性微小電極で確認した。また、pH変化を伴う酸素及び反応基質を順次、加圧法で細胞内に導入し、基質濃度とpH変化量との間に相関関係が得られることを示した。 電気的シグナルを印加する場合は、細胞の各部分に実際に生じている電場の大きさを正しく見積もることが重要である。そこで細胞膜のインピーダンス測定システムを開発した。このシステムを用いて、数珠状に連結した細胞塊を形成するタバコ培養細胞BY-2の隣接細胞間の膜インピーダンスを測定した。その結果、例えば2〜7GΩと500pFの並列回路で表される、ということなどが示された。 本システムは複数のストレスシグナルを別々に、あるいは同時に、また場合によっては繰り返し、同一細胞に与えることを可能にする。従って、ストレスシグナルの大きさと細胞応答の大きさとの間の複雑な関係を解析するためには極めて有効なシステムであると考えられる。
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