研究課題/領域番号 |
06555257
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業物理化学
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
野澤 庸則 東北大学, 工学部, 教授 (10006322)
|
研究分担者 |
坂柳 信之 日本分光(株), 技術開発係長
四釜 裕子 東北大学, 工学部, 助手 (80250710)
小林 正幸 東北大学, 工学部, 助手 (70271864)
王 征宇 東北大学, 工学部, 助教授 (10213612)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
1995年度: 4,600千円 (直接経費: 4,600千円)
1994年度: 13,000千円 (直接経費: 13,000千円)
|
キーワード | 超分子構造 / 円偏光二色性 / 磁気円偏光二色性 / 直線偏光二色性 / 多次元スペクトル / 薄層光学セル / 多次元解析 / シトクロム / 薄膜光学セル / CD / MCD / 二次元スペクトル / 光合成の反応中心 / 生体機能構造 / アンテナ色素 |
研究概要 |
本研究の目的は新しい複合分光光度計を開発して、特に電子吸収スペクトル、直線偏光二色性、円偏光および磁気円偏光二色性スペクトルを同一試料・同一測定光で測定することを可能にすること、さらにそれらのシグナルを二次元化し解析を容易に出来るシステムを構築することである。また、特に応用として生体分子系への適用を念頭に置いた。 生体系ではさまざまな化学物質が巧みに相互作用して超分子構造を構築し、巧妙で精緻な機能を発現している。このような生体分子系の超構造を解析し機能を明らかにするためには多角的な分光法を総合的に活用する必要がある。このような観点から今回、本研究費で電子吸収スペクトル、円偏光二色性、磁気円偏光二色性および直線偏光二色性を同一試料で同一測定光で高精度で測定できる分光光度計を開発した。さらに、測定データの解析をより正確にしその有効性を増大させるために、観測される電子吸収スペクトル、円偏光二色性、磁気円偏光二色性および直線偏光二色性スペクトルを多次元化することを試みた。このために動的摂動を与えつつスペクトルを測定する必要がある。本研究課題では動的摂動のうち電気化学的な摂動を考え、測定試料の酸化還元電位に変動を与えることのできる酸化還元電極を装着できる薄層光学セルを開発した。これにより2次元化のための酸化還元電位を動的に変化させるたダイナミックスペクトルを集積測定することに成功した。これらの結果を二次元化するための解析は交差相関関数を動的スペクトルのフーリエ変換と関係付け、これから同時相関スペクトル、非相関スペクトルを計算するプログラムを用いて、シグナルを多次元解析することが可能となった。この方法を光合成反応中心に適用してその光合成色素の電子構造、結合型シトクロムcの電子構造と酸化還元電位の相関を解明することに応用した。
|