研究課題/領域番号 |
06555267
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
無機工業化学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
鈴木 喬 山梨大学, 工学部, 教授 (60020385)
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研究分担者 |
阪根 英人 山梨大学, 工学部, 助手 (50252010)
初鹿 敏明 山梨大学, 工学部, 講師 (50020417)
若泉 章 日本酸素(株), 技術本部, 専門部長
木野村 暢一 山梨大学, 工学部, 教授 (50029732)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,800千円 (直接経費: 5,800千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
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キーワード | 層状化合物 / 多孔体 / ガス吸着 / ガス分離 / イオン交換 / ピラ- / フェライト / 有機誘導体 / マグネタイト |
研究概要 |
低公害および省エネルギーに大きく寄与する酸素燃焼は、近未来に必要不可欠な燃焼技術とされている。本研究は、多孔性層間架橋型化合物の酸素との相互作用を利用し、空気中より酸素を吸着・分離する材料を開発し、低価格での酸素製造を可能にしようとするものである。 層状無機化合物としてモンモリロナイト(Mont.)、各種ウンモ、リン酸ジルコニウム、三リン酸二水素アルミニウム、リン酸バナジウムおよび各種層状チタン酸塩を、かさ高いイオンとして多核水素化物イオン(AlおよびAlSi多核水素化物イオン)、FeおよびCrの三核酢酸金属イオンを用い、また有機塩基として各種アルキルアミンおよびアニリンなどを用いた。 吸着量の測定の結果、いくつかの場合に選択的に酸素を吸着することが確認された。AlSi-Mont.はAl-Mont.よりも吸着量は少ないが酸素吸着量が窒素吸着量を上回り、三核酢酸金属イオンの場合は酸素の選択性は錯体中に含まれるFeの量に依存した。特に、三核酢酸鉄イオンを導入した場合、酸化雰囲気で合成したものは酸素と窒素は同程度に吸着したが、還元雰囲気で合成したものは窒素をほとんど吸着せず、酸素を吸着することが認められ、磁性の効果が顕著に現れた。この時の吸着される酸素と窒素の比は3.8であった。なお、ポリビニルアルコールをテンプレート剤として使用すると層間距離、比表面積共に増加した。 また、三リン酸二水素アルミニウムの層間にn-デシルアミンとアニリンを共存させると、生成物の層間距離は長いn-デシルアミンに支配され、アニリンがより低い温度で層間より離脱した。この結果、加熱処理により比表面積の比較的大きなものが得られ、吸着される酸素と窒素の比は6.32にもおよんだ。 以上の結果、ゼオライトなどと異なり窒素よりも酸素を選択的に吸着する物質の合成が可能であるとが示された。
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