研究課題/領域番号 |
06555282
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
高分子合成
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮下 徳治 東北大学, 工学部, 教授 (40124630)
|
研究分担者 |
岩柳 隆夫 (株)日立製作所日立研究所材料第一部, 部長
青木 純 東北大学, 工学部, 助手 (50250709)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
6,300千円 (直接経費: 6,300千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | ラングミュアーブロジェット膜 / ポリドデシルアクリルアミド / 潤滑特性 / 動摩擦係数 / フッ化アルキルアクリルアミド / 超潤滑膜 |
研究概要 |
1.N-アルキルアクリルアミドLB膜の高秩序分子組織体形成 高分子LB膜潤滑膜の構造解析を行うため反射及び偏光透過FT-IRスペクトル測定を行いN-アルキルアクリルアミドLB膜の詳細な分子配向の決定を行った。その結果、基板の垂直方向に対する各官能器の分子配向だけでなく、累積方向に対しても高度に配向していることが明らかとなった。また、この二軸配向性はアクリレート基やアセトアミド基では見られず、アクリルアミド基の存在により初めて発現されることがわかった。これはアクリルアミド基が水面上でアミド基同士の水素結合により配向が行われていることを示している。 2.超潤滑性高分子LB膜 N-ドデシルアクリルアミドポリマー(DDA)LB膜を累積したガラス基板の往復動摩擦試験を行った結果、裸ガラス基板では摺動回数の増加に伴い基板表面の機械的破壊により動摩擦力が増える。しかし、DDA LB膜では動摩擦係数は0.2と極めて小さく、摺動回数に寄らず動摩擦力は一定であった。また、単分子層の厚さでこの潤滑特性を実現しており、DDA LB膜が高秩序有機超薄膜であるとともに優れた潤滑膜であることが明らかとなった。 3.N-フッ化アルキルアクリルアミドLB膜の作製 N-アルキルアクリルアミドの優れた単分子膜形成能を利用して、超潤滑特性が期待できる種々のフッ化アルキルアクリルアミドを新規に合成し、それらのモノマー及びポリマーの水面上単分子膜挙動を検討した。炭化水素鎖と同様にフッ化炭素鎖でも優れた単分子膜を形成することが示され、超潤滑膜としてだけでなく、フッ化炭素鎖の化学的性質を利用することで工業的に様々な応用を期待できることが明らかとなった。
|