研究課題/領域番号 |
06556009
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
植物保護
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
広瀬 義躬 九州大学, 農学部, 教授 (10038218)
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研究分担者 |
永井 一哉 岡山県立農業試験場, 病虫部, 研究員
高木 正見 九州大学, 農学部, 助教授 (20175425)
梶田 泰司 山口大学, 農学部, 教授 (40038229)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
7,000千円 (直接経費: 7,000千円)
1996年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1995年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1994年度: 4,100千円 (直接経費: 4,100千円)
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キーワード | ミナミキイロアザミウマ / ハナカメムシ / 施設害虫 / 生物的防除 / 生物農薬 / ミナミヒメハナカメムシ / Wollastoniella rotunda / 非休眠性 |
研究概要 |
わが国の施設でナス、キュウリ、スイカ、メロン、ピ-マンなど果菜類の重要害虫であるミナミキイロアザミウマの生物農薬として沖縄以南の亜熱帯および熱帯に広く分布するミナミヒメハナカメムシOrius tantillusとタイ産のWollastoniella rotundaの2種のハナカメムシを利用するため、両種のハナカメムシについて、生態的諸特性に関する実験室での調査、大量増殖法の開発、施設での放飼予備試験を行った。その結果、短日条件下での両種の非休眠性を確認し、発育と温度の関係から両種ともわが国の施設の冬期の温度条件下で発育と繁殖が可能なことを見い出した。また、両種の捕食能力や繁殖能力についての室内での調査結果から、わが国の冬期の施設ではこれらのハナカメムシがミナミキイロアザミウマの密度を抑制できることが示唆された。両種の大量増殖法については、室内での個体飼育の結果を基に、ミナミヒメハナカメムシは餌としてスジコナマダラメイガ卵、産卵基室としてソラマメ芽出し苗を、またW.rotundaには餌としてスジコナマダラメイガ卵またはケナガコナダニ、産卵基質としてインゲンマメ芽出し苗を用いる方法が有効なことを認めた。施設での放飼予備試験はミナミヒメハナカメムシについてしか実施できなかったが、試験設定に問題はあったものの、放飼による防除の効果を否定する試験結果は得られず、今後なお本格的な放飼試験を行う必要性が示された。以上の結果から、今後、両種の生物農薬としての実用化をめざし、さらに研究を進める必要があると結論される。
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