研究課題/領域番号 |
06556019
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
生物生産化学・応用有機化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
瀬戸 治男 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 教授 (10013335)
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研究分担者 |
藤田 憲一 日本電子(株), 分析機器技術本部, 課長
樋口 啓一郎 日本電子(株), 分析機器技術本部, 室長
降旗 一夫 東京大学, 農学部, 助手 (20219091)
新家 一男 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助手 (20251481)
早川 洋一 東京大学, 分子細胞生物学研究所, 助教授 (20208606)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
14,400千円 (直接経費: 14,400千円)
1995年度: 4,400千円 (直接経費: 4,400千円)
1994年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | decoupled-HMBC / D-HMBC / モルスコープ / TANGO-HMBC / コンピューターによる立体構造解析 / プロモインドシン / スタキボシン / プロモチオシン / ゲニンチオシン / セコスリキサイド / コンピュータによる立体構造解析 |
研究概要 |
2年間の本研究において、主として我々が開発したdecoupled-HMBC(D-HMBC)の複雑な天然有機化合物の構造決定への応用研究と、コンピュータによる立体構造解析プログラム(モルスコープ)を用いての立体構造解析の検討を行った。その結果、D-HMBCは従来のHMBCに比較して極めて小さい遠距離スピン結合の検出に非常に優れていることが判明した。また、そのデータ処理の方法を詳細に検討し、t_2側をphsase sensitive modeにし、t_1側をpower modeにしてフーリエ変換する時に最も良いデータが得られることを見出した。その他に生合成研究で問題となっている^2J_<c-c>を測定するための新しい技術(TANGO-D-HMBC)の開発にも成功した。 また、最新の技術であるパルスフィールドグランジエント法(PFG)とD-HMBC法の比較検討及び両者の併用に付いて検討した。その結果、通常測定にはPFGが優れているが、プロトン-プロトン間のJ-変調によってシグナル強度が大きく影響を受ける場合には、D-HMBCが優れており両者の併用が良い結果を与えることが判明した。D-HMBCを複雑な構造を有する化合物の構造決定に応用し、有用な技術であることを証明し、また測定の為の種々のノウハウも確立した。この測定技術は市販の装置のパルス系列として標準装備され、天然有機化合物の構造研究に貢献している。 立体構造の解析に関しては、プログラムをかなり改良し、従来不可能であった多環状の化合物への応用も可能にし、天然有機化合物の立体化学解析に貢献している。また、TANGO-D-HMBCは実際の応用検討を行なったところ、生合成研究に極めて有力な手段であることが判明した。今後実用的な手段となると思われる。
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