研究課題/領域番号 |
06556054
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
小野 憲一郎 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (50111480)
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研究分担者 |
小川 博之 宮崎大学, 農学部, 助教授 (30012016)
早崎 峯夫 東京農工大学, 農学部, 助教授 (10015092)
内藤 善久 岩手大学, 農学部, 教授 (40003785)
広瀬 恒夫 帯広蓄産大学, 畜産学部, 教授 (60003076)
前出 吉光 北海道大学, 大学院・獣医学研究科, 教授 (40002084)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
16,500千円 (直接経費: 16,500千円)
1996年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
1995年度: 3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
1994年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 臨床獣医学 / 情報ネットワーク / 検査データー / 地域差 / データベース / 対照値 / 疫学調査 / 計量診断 / 検査データ / 臨床検査 / 測定法 / 小動物 / 大動物 |
研究概要 |
平成6年度から平成8年度の3年間にわたり、臨床検査データの適切な蓄積とその公開を目指して、1)基準個体の選別と基準範囲の設定、測定法による較差の検討を含む機関間、機関内の検査値の比較、疫学調査、内分泌検査の実用化、ならびに2)臨床検査データの共有、公開について検討した。 臨床検査データの基準範囲の設定に関して重視されている点は基準標本群の選択と統計処理法の選択である。このためには、まず問診表の整備が必要である。そこで、年齢、性別、動物種、品種、既往歴、治療・投薬歴を含み、また、対象動物の健康状態を客観的に判断するための基準が得られやすいように、いくつかの項目を設定した。このなかには食欲、食餌内容、排便・排尿の状態、呼吸の状態などが含まれるこの問診表の活用により、健常個体の選別が可能となった。ついで、基準範囲の設定をビ-グル犬雄81頭、雌94頭の14項目について検討した。また、約20種類の血液生化学検査項目のうち数項目で測定機関間での較差が認められたが、基準血清を用いて回帰式によりこの較差は是正可能である。また、簡易測定機器による測定値は少なくとも健常範囲内の検体については両者は高い相関を示し、機器間の測定値補正は可能である。また、疫学調査ではネットワークが極めて有用なことが判明した。さらに、内分泌検査データについても情報の集積が可能であった。したがって、検査データの互換により、国内複数機関あるいは国際的に比較研究が可能となり、獣医学上での飛躍的な発展が現実できると期待される。また、今後臨床検査の標準化に関して検査の精度・正確性に関する事項、すなわち検査計画、分析前段階(検体採取対象、採取条件、採取方法、検体保存法)、分析段階(試薬、測定器、測定技術、標準試料)、分析後段階(データの補正、データ蓄積)などについて、全国的な臨床検査の精度管理調査を実施し、検査計画、分析前段階の統一ならびに分析段階ならびに分析後段階の標準化を図ることが必要と考えられる。また、臨床検査データの共有、公開に関しては、ファィルメーカー社のソフトウエアを基本としてデータベースを構築し、このデータベースは公開準備中である。さらに、文部省学術情報センターを利用した、データベースの作成ならびに公開について検討中である。
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