研究課題/領域番号 |
06557006
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
環境生理学(含体力医学・栄養生理学)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
堀 哲郎 九州大学, 医学部, 教授 (00022814)
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研究分担者 |
武 幸子 九州大学, 医学部, 助手 (80253425)
高木 厚司 九州大学, 医学部, 助手 (30243934)
片渕 俊彦 九州大学, 医学部, 講師 (80177401)
粟生 修司 九州大学, 医学部, 助教授 (40150908)
大島 靖美 九州大学, 理学部, 教授 (90037606)
上野 光 九州大学, 医学部, 講師 (50260378)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
17,600千円 (直接経費: 17,600千円)
1996年度: 4,200千円 (直接経費: 4,200千円)
1995年度: 5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1994年度: 8,000千円 (直接経費: 8,000千円)
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キーワード | チミン二量体法 / in situハイブリダイゼーション / カルシニューリン / アンチセンスオリゴDNA / 空間認知学習 / c-kit受容体 / 長期増強 / c-fos蛋白 / ミュータントラット / paired pulse fancilitation / 暑熱暴露 / 拘束ストレス / インターロイキン-6 / 肝臓交感神経 / 海馬 / モリス水迷路 / mRNA / 非放射性cDNAプローブ / HRP法 / 発熱 / IL-1β / 脾臓マクロファージ |
研究概要 |
(1)非対称polymerase chain reaction(asymmetric PCR)とチミン-チミン二量体法を組み合わせ、非放射性cDNAプローブを用いた、簡便で再現性があり解像度も高いin situハイブリダイゼーション法を開発した。この方法を応用して、リポポリサッカライド投与によってIL-1 β mRNAがラット脾臓マクロファージに発現しているのを明らかにした。 (2)カルシニューリンAαサブユニットmRNAの開始コドンを含む18塩基に対するアンチセンスオリゴDNA(ASOD)をラット両側海馬に微量注入すると、モリスの水迷路において、空間認知学習行動が増強している傾向はあったが、統計学的な有意差は認められなかった。 (3)c-kit遺伝子のチロシンキナーゼ領域に12塩基の欠失があるWs/Wsミュータントラットでは、モリスの水迷路による空間認知学習能力が低下していた。また、海馬スライス標本における2発刺激による短期シナプス増強(paired pulse facilitation、PPF)は、ミュータントラットにおいてCA1及びCA3領域のいずれもコントロール群より抑制されていた。一方、テタヌス刺激による長期増強(LTP)は、CA1領域ではテタヌス後約20分までは抑制されており、CA3領域では60分後でも有意に抑制されていた。以上から、c-kit受容体は、シナプス伝達の可塑性に関与していることが強く示唆された。 (4)c-fos mRNAの開始コドンを含む15塩基に対するASODを作成し、ラットの両側MPOに微量注入した後、直腸温を測定しながら暑熱暴露(33゚Cの環境温で2時間)したところ、ASOD群は、センスオリゴDNA投与群と比較して、体温上昇の程度が有意に小さかった。この時、MPOのFos蛋白の発現はASODによって完全に阻害されていた。以上から、MPOのFos蛋白は産熱を亢進するか、あるいは放熱を抑制することにより、体温を上昇させる方向に作用していることが示唆された。
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