研究課題/領域番号 |
06557010
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医化学一般
|
研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
岡本 尚 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (40146600)
|
研究分担者 |
久下 周佐 東京大学, 医科学研究所, 助手 (50186376)
加藤 宏幸 (加藤 広幸) 北海道大学, 薬学部, 助教授 (60185866)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1995年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
1994年度: 5,300千円 (直接経費: 5,300千円)
|
キーワード | 転写因子 / シグナル伝達系 / NF-kB / two-hybrid / thioredaxin / yAP-1 / USF / Tat / 蛋白・蛋白相互作用 / two-hybrid system / NFkB / PTB / two-hy brid system |
研究概要 |
(1)redox変化によるNF-kBの活性の調節 1)慢性関節リウマチ(RA)の病態形成にNF-kBとその標的遺伝子群は主要な役割を演じていることをRA患者から得た関節滑膜細胞を用いた実験で明らかにした。また、NF-kBの核への移行にThioredoxin(TRX)の核移行が伴うことを初めて明らかにし、TRXによるNF-kBのレドックス制御を確認した。 2)NF-kBは血管内皮細胞ではE-selectinの遺伝子発現を制御し、がん細胞の接着を促進しがんの血行転移を促すことを明らかにした。 3)NF-kB依存性プロモーターを利用してNF-kB阻害剤のスクリーニング系に用いる組み換え細胞を作成した。 (2)AP-1様の転写因子である出芽酵母yAP-1の活性は、酸化ストレス条件下で上昇し、yAP-1はターゲットであるレポーター遺伝子および過酸化物抵抗性に必須なTRX2の転写を増強することが明らかとなった。さらに細胞全体に存在するyAP-1蛋白が酸化ストレスにより核に移行することがyAP-1の活性調節に重要であることを示した。この局在変化にはC末端ドメインが必須であり、その中のシステイン残基の重要性を示した。 (3)USFに特異的に相互作用する因子をtwo-hybrid系によってスクリーニングした結果、bZip蛋白であるFra1が得られた。この相互作用には、Fra1のbZip領域のみならず、N末端領域も必要であった。USFの強制発現はAP1活性を低下させたことから、USFはAP1活性の負の調節因子であることが示唆された。 HIV Tatの活性化領域に特異的に結合する細胞因子をtwo-hybrid系によってスクリーニングした結果、新規蛋白(TAM2)のcDNAを得た。TAM2はcyclinHおよびcdk7を沈降させることから、TatがTAM2を介しTFIIHを引き寄せ、転写の開始と伸長を活性化する機構が示唆された。
|