研究課題/領域番号 |
06557011
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
病態医化学
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
上代 淑人 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座客員教授 (90012690)
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研究分担者 |
小出 寛 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (70260536)
佐藤 孝哉 東京工業大学, 生命理工学部, 寄附講座教員 (20251655)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
1996年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | Ras / NF-1 / Raf / 細胞内シグナル伝達 / GTP結合タンパク質 / Rat |
研究概要 |
本年度は、HEK293細胞を用いた一過性発現系によって、NF-1GRDとRasタンパク質との相互作用についての詳細な解析を行った。Rasの下流分子としては、セリン・トレオニンキナーゼの1つであるRafが知られており、RafのGTP結合型Rasへの直接の結合も観察されている。さらにMEK、ERKからなるMAPキナーゼカスケードがその下流でRafによって調節されている。NF-1タンパク質は、Rasのエフェクター領域に結合することが知られているが、RafもRasの同じ領域に結合する。昨年度までの研究より、GTP結合型Rasと結合し、共免疫沈降されるRafタンパク質をウェスタンブロット法により検出する系、あるいは共免疫沈降されるキナーゼ活性を定量する系において、野性型および変異型NF-1GRDの作用を検討したところ、変異型NF-1GRDは、野性型に比べて低濃度でRasとRafとの結合に対して阻害効果を示すことが明らかとなった。試験管内再構成系によって示された我々の変異型NF-1GRDによるRafタンパク質とRasタンパク質との相互作用の阻害は、細胞内では、活性変異型Rasによる、RafやMAPキナーゼの活性化の選択的阻害として観察された。これに対して内在性Rasを介する、レセプター刺激に応答したこれらの活性化は阻害を受けなかった。今後、Raf以外の細胞内でのターゲットとして知られている、RalGDS、PI3-Kなどの結合に対する阻害効果も検討したい。
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