研究課題/領域番号 |
06557021
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ウイルス学
|
研究機関 | 三重大学 |
研究代表者 |
伊藤 康彦 三重大学, 医学部, 教授 (00022872)
|
研究分担者 |
松村 治雄 三重大学, 医学部, 助手 (10229536)
吉仲 由之 大塚製薬株式会社, 微生物研究所, 部長
駒田 洋 鈴鹿医療科学技術大学, 一般教養部, 助教授 (10144247)
河野 光雄 三重大学, 医学部, 助手 (00234097)
鶴留 雅人 三重大学, 医学部, 助教授 (50159042)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
7,200千円 (直接経費: 7,200千円)
1995年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 5,000千円 (直接経費: 5,000千円)
|
キーワード | ムンプスウイルス / パラインフルエンザウイルス / リバースジエネティクス / ワクチン / リバースジェネティクス |
研究概要 |
新しいムンプスウイルスワクチンの作製するために、ネガティブストランドRNAウイルスにおけるリバースゲネティクスの確立をめざした。まず初年度にパラインフルエンザウイルスのreverse geneticisの確立を目指して悪戦苦闘した。ヘルパーウイルス系とVaccinia-T7系を用いてその方法の確立を目指し、ようやく効率の良い方法を見い出しつつある。現在full-lengthのcDNAの作製中である。またパラインフルエンザウイルスとムンプスウイルスとのキメラcDNAも作製仲である。本方法を用いて、パラインフルエンザウイルスの基礎ウイルス学的研究も行った。パラインフルエンザウイルスやムンプスウルイスのReplicative complexの構成因子であるNP、P及びV蛋白の分子解剖を行った。V蛋白を発現させると核に局在することを見い出した。delation mutantを用いて核移行シグナルの同定を試みたことろ、N末端(aal-46)とC末端側(aa175-196)の2ケ所存在することが明らかになった。これらのシグナルは単独でも核移行に関与することが可能であるが、2ケ所含まれているほうが、核に留まる蛍光が認められた。NP蛋白をV蛋白と共発現させたとき、単独に発現した場合には細胞質にのみ存在するNP蛋白が核内にも認められる。NP蛋白と結合して、核内に運んでいくに必要なV蛋白上の領域を解析したところ、核移行シグナルのうちのN末端(aal-46)であることが明らかになった。P蛋白にはNP結合領域が2ケ所存在し、aal-46とaa357-395であることを同定した。NP蛋白やP蛋白を単独で発現させると、細胞質内にdiffuseに存在するが、NP蛋白とP蛋白を共発現するとinclusion様に存在する。このようなinclusion様に存在するために必要なP蛋白上の領域を同定したところ、C末端側(aa357-395)であることが明らかになった。本研究によって、遺伝子工学に基づく新しいムンプスウイルスワクチンの開発に更に一歩近づいたと考えられる。
|