研究概要 |
当初計画していたガラスチェンバー法を大幅改良し,“(1)"準備コンパートメント,“(2)"抽出コンパートメント,“(3)"濃縮コンパートメント,“(4)"HPLC・オートサンプラー用試料調整コンパートメントからなる装置を開発できた。各コンパートメントでの作業を報告者等が改良したマイクロコンピュータ・コントロール用プログラム(KMU Sampler Control Program:K&S社協力)がオートマチック・リキッドハンドラ-(GILSON Liquid Handler 222XL),ダイリューター(GILSON Dilutor 401C),サーモコントローラー(GILSON Temperature Regulator 832)の作業工程を制御する方法で行った。 同抽出装置によって得た測定用試料をHPLC装置(TOSOHのHPLC装置一式〈検出器-UV8010とFS8010,カラム恒温槽CO8011,コンピューターコントロール マルチポンプCCPM,ダイナミックミキサ-MX8010,CCPコントローラPX8010,レコーダーSIC CHROMATOCORDER12,フラクションコレクターFC8010,オートサンプラーAS8020〉を装備している)にセットして自動分析を行った結果,1〜60検体の尿試料を効率よく一斉に分析できた。なお,無喫煙者の同一尿(添加コチニン濃度300ng/ml,n=5)を分析・測定した結果,回収率84〜97%(平均91%),再現精度〈C.V.〉6.7%と良好であった。 本法を用いた能動・受動喫煙者の尿中コチニンの測定により,生物学的モニタリングの基礎資料づくりや禁煙教育に応用し,示唆的な結果を得ることができた。
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