研究課題/領域番号 |
06557067
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
外科学一般
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
鎮西 恒雄 東京大学, 医学部, 助手 (20197643)
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研究分担者 |
深津 晋 東京大学, 教養学部, 助教授 (60199164)
阿部 裕輔 東京大学, 医学部, 助手 (90193010)
藤正 巌 (藤正 巖) 東京大学, 先端科学技術研究センター, 教授 (30010028)
井街 宏 東京大学, 医学部, 教授 (10010076)
満渕 邦彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 助教授 (50192349)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1995年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 神経再生型電極 / ポリイミド / 脊髄誘発電位 / 脊髄神経根 / 脊髄内視鏡 / 人工シナプス / 脊髄根糸電位 / 再生型神経電極 / 量子井戸発光素子 |
研究概要 |
本研究では、末梢神経へのインターフェースを開発するために、神経再生型電極による末梢神経へのアプローチと、脊柱管内における脊髄神経根へのアプローチの2つの手法について研究を行った。 神経再生型電極では、ポリイミドをベースとした多チャンネル生体電極を製作し、ラット坐骨神経に埋込み実験をおこなった。ポリイミドは生体適合性に富む樹脂であり、機械的にも十分な強度を有する。電極は50μ厚のポリイミドフィルムの間に35μ厚の銅のパターンを挟み込んだ構造をもつ。これにレーザーで直径20μの貫通孔を開け、銅の露出部分に白金をスパッタコーティングを行った。ラット坐骨神経を切断し、この電極を切断端の間に挟み込み、全体をシリコンチューブで被った。組織学的には貫通孔を通じた神経の再生を得たが、電気的計測では誘発電位は得られていない。 脊髄神経根へのアプローチでは、内視鏡下に脊髄神経根の支配領域を同定する手法を開発し、脊髄根糸電位を計測した。0.5mm間隔で電極を設置した細径カテーテルを硬膜外で脊髄に沿って挿入し、脊髄誘発電位を計測した。末梢神経の電気刺激により脊髄誘発電位の振幅と位相の特徴から、神経根の脊髄進入部の最も近傍にある導出電極が同定できた。同時に、カテーテルのマ-キングを内視鏡で確認することで、刺激を受けている実際の神経根が内視鏡下に判別できた。さらに、その神経根が脊髄に接続する部分の複数の神経根糸の誘発電位を内視鏡下に逐次計測することで、脊髄根糸レベルでの神経支配が確認できた。この結果から脊髄根糸へ神経電極を装着すれば、狭い領域の神経情報を選択的に取り出すことが可能であることが示された。
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