研究課題/領域番号 |
06557077
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
田中 隆一 新潟大学, 脳研究所, 教授 (30018816)
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研究分担者 |
木竜 徹 新潟大学, 工学部, 教授 (80115021)
渡辺 正人 新潟大学, 脳研究所, 助手 (30221691)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
6,600千円 (直接経費: 6,600千円)
1995年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1994年度: 5,600千円 (直接経費: 5,600千円)
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キーワード | brain tumor / radiofrequency / hyperthermia / interstitial hyperthermia / radiofreguency |
研究概要 |
第一に、RF組織内容量型加温用アプリケータ(針型電極またはRFアンテナ)の開発に関する研究において、これまで実験用として使用していたチタンとニッケルの合金製の針電極よりもインピーダンスの低い純金もしくは金コーティングしたステンレス針を電極として作製し、ファントムおよび犬正常脳を用いた加温実験を行った。ファントムでは血流のない状況で加温は同心円状に広がることが観察され、犬正常脳の実験においては電極1本で3cmの範囲を有効加温しうることが判明した。また、臨床応用にあたって電極および温度センサー用カテーテル留置のための定位脳手術用プローベもあわせて開発、作製した。電極はsiliconで被覆し、腫瘍の大きさにあわせて電極の露出部の長さを調節した。この電極は定位脳手術装置を用いて正確に腫瘍内に刺入、留置することが可能であった。次の段階は、RF組織内温熱療法の臨床応用であった。簡便かつ深部腫瘍にも応用しうる、針型電極を用いた組織内加温法の初期臨床成績を報告する。対象は新潟大学医学部附属病院に入院した悪性脳腫瘍患者30例である。一回の加温は40ないし60分間で、加温回数は3-9回である。温熱療法は再発例に対しては温熱単独で、初発例に対しては照射療法および化学療法と併用した。その結果、全例とも温熱治療後のCTでは、加温による懐死を示す低吸収域を認めた。治療後のCE lesionの変化を検討してみると、CRが8例、PRが10例、STが9例、PDが3例であった。また、PRの10例のうち5例で80%以上のCE lesionが低吸収域を示すCRhであり、STの9例のうち5例で50%以上のCE lesionが低吸収化を示すPRhであった。CT評価での奏功率(CR+PR)は60%であった。以上から本システムは悪性脳腫瘍の治療に究めて有用と思われた。
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