研究課題/領域番号 |
06557081
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
成瀬 昭二 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (50106407)
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研究分担者 |
田中 忠蔵 明治鍼灸大学, 鍼灸学部, 教授 (80163541)
堀川 義治 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (20150584)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 10,400千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 8,900千円 (直接経費: 8,900千円)
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キーワード | 磁気共鳴スペクトル / 化学シフト画像 / 核磁気共鳴法 / 超高速スキャン / エコープラナー法(EPI) / 脳代謝 / アミノ酸 / 脳機能 |
研究概要 |
磁気共鳴化学シフト画像(MRSI)は、多くの領域から磁気共鳴スペクトル(MRS)が得られ、代謝物質の脳内分布を画像化できる点で、脳神経疾患解析に非常に有用な方法である。この測定を高速化することを目的として、昨年度に引き続き基礎的検討と動物実験を行い、実用化の可能性を検討した。まず、(1)超高速測定が可能となるハードウエアの検討を行った。強い静磁場で強い傾斜磁場を高速でスイッチングする必要があるため、現有の最強の4.7T実験用NMR装置と強力な傾斜磁場を印加できる現有電源装置(Tecrow8606)を用い、渦電流の発生を極力おさえたShield Gradient Coil(Brucker S65)の接続を行った。このcoilは特別製品であるため現有装置への整合のため時間を要した。これら装置を用いて、(2)測定パルス系列の開発を行った。既開発のChemical Shift Imaging(CSI)法にEcho planar imaging(EPI)法を組み合わせて、MRSIの高速化を図った。4.7T装置の信号強度に問題点が残ったため、より強い磁場強度の7.0T装置(米国University of California,San Francisco)で実用的な信号強度の検討を行った。7.0Tではラット脳内のアミノ酸(NAA)の検出と画像化が可能であった。この結果を踏まえて4.7装置でソフトウエアと装置の調整を行い、ラット脳からNAA,Choline,CreatineのMRSIを約5分間で測定し得て、実用化の可能性が確認できた。しかし、検出時間(dwell time)が短いため広い帯域のスペクトルを測定することが難しい、頭蓋底などの磁化率の異なる部位での測定の困難さ、などの超高速測定のための問題点が残されており今後の検討課題である。本法は超高速で、非侵襲的に脳内の内在性代謝物質の分布が画像化できる点で非常に有用であり、臨床実用化が可能であると考えられ、今後も更なる研究発展を続ける価値の高い研究である。
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