研究課題/領域番号 |
06557082
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
藤原 孝之 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (40181416)
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研究分担者 |
吉田 良一 タバイエスペック(株), 快適環境開発部, 主事
大平 雅美 信州大学, 医療技術短期大学部, 講師 (50262738)
木村 貞治 信州大学, 医療技術短期大学部, 講師 (70252111)
西村 尚志 信州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10020926)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1995年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1994年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 平圧高酸素 / 痴呆性老人 / 脳波周波数 / ゆらぎ解析 / 平圧高酸素環境 / 痴呆症 / 肺機能低下 / リハビリテーション / 脳波 / 日常生活活動 |
研究概要 |
身体諸機能に障害をもつ高齢者の機能訓練を行う際の快適且つ効率的な環境を実現する目的で、室温・湿度・酸素濃度が調節可能な組立て式平圧・高酸素リハビリテーションルームを開発試作した。 1. インフォームドコンセントのとれた13例の軽症痴呆症に対して安静時の脳波を記録し、上記の環境制御チャンバー内とフェイスマスクによる高酸素暴露前後で比較検討した結果以下のことが明らかになった。 1) 脳波の中間周波数は両環境ともに平常環境より高周波帯域に移行した。 2) 中間周波数の変動は酸素マスクに比べ環境制御チャンバーの方が有意に大きかった。 3) 周波数帯域別百分比において、両環境ともに低周波要素が低下し高周波要素が増加した。 4) α波周波数のゆらぎ波形を時系列上に表し、高速フーリエ変換によりゆらぎ波形のパワー・スペクトルを求めた結果、このゆらぎ波形を両対数グラフで表示するとマイナスの勾配を持つ直線に近似表現できることがわかった。 5) この近似直線の勾配を求め、チャンバーに入る前後で比較してみると、チャンバーにて平圧高濃度の酸素吸入後は、直線の勾配が減少することがわかった。 2.以上の結果から、このような簡易型の平圧高酸素チャンバーを用いて痴呆患者を一時的に高濃度の酸素に暴露することにより皮質ニューロンの興奮を促し、何らかの脳滑動を賦活する上で効果的であると考えられた。したがって、本装置は痴呆症を有する高齢者の機能回復環境として利用できる可能性が示唆され、現在検討中の運動機能に及ぼす影響を明確にすることにより、高齢者の機能回復訓練環境として実用化が可能であることがわかった。
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