研究分担者 |
山中 正紀 北海道大学, 医療技術短期大学部, 助手 (40166757)
内山 英一 (山内 英一) 札幌医科大学, 医学部, 助手 (70221108)
片寄 正樹 札幌医科大学, 保健医療学部, 助手 (50221180)
山越 憲一 金沢大学, 工学部, 教授 (40014310)
西村 重男 北海道立心身障害者総合相談所, 訓練専門員
西村 重雄 北海道心身障害者総合相談所, 訓練専門員
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研究概要 |
現在種々のタイプの電動車椅子が開発・製品化されているが,冬季積雪条件下を考慮した走行機能に優れた車椅子開発はかなり立ち遅れている.本開発研究では一般に入手可能な電動車椅子の特徴的な例について,冬期積雪条件の走破性の試験を実施し,電動車椅子を冬期間使用することによって生ずる問題点を先ず明かにした.次に既存の電動車椅子部品を使用した条件で,前記の試験結果から最も効果的と考えられる構成をもつ動力機構(6輪型;前輪フリーキャスター,センター輪駆動,後輪パワーステアリング)による電動車椅子(プロトタイプ)を設計試作し効果を検討した.平成8年度は,電動車椅子を必要とする重度の障害者が安定した姿勢で坐わることができる座席構造の設計と車椅子の適応制御法との関係も検討し,上記プロトタイプで得た成果に基ずき,重心の位置,より単純な機構の高機能電動車椅子(6輪型;前輪フリーキャスター,センター輪駆動,後輪固定)を開発し良好な雪路走破性をた. 本研究は3カ年にわたる研究実施計画に対し,雪路及び悪路走破性に優れた6輪型電動車椅子の開発研究,及びこれに関連した諸研究において十分満足できる研究成果が得られ,本年度をもって終了した.車椅子,バギ-,工房椅子などの座位保持装置の研究は現代の機械工学,電子工学,バイオメカニクスなどのハイテク技術を応用することにより,21世紀にむけて大きく発展することが期待される. 今後の課題であるが,今回試作した6輪型電動車椅子の走破試験データを基に,よりコンパクトな動力部の構成を検討し,新しいオリジナル部品の設計を行ない,製品化にむけたプロトタイプの設計開発へと発展させていきたい.
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