研究課題/領域番号 |
06557085
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
整形外科学
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研究機関 | 奈良県立医科大学 |
研究代表者 |
玉井 進 奈良県立医科大学, 医学部, 教授 (10075088)
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研究分担者 |
大串 始 奈良県立医科大学, 医学部, 講師 (80213669)
高倉 義典 奈良県立医科大学, 医学部, 助教授 (40094578)
筏 義人 京都大学, 生体医療工学研究センター, 教授 (00025909)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
16,200千円 (直接経費: 16,200千円)
1996年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
1995年度: 3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
1994年度: 10,000千円 (直接経費: 10,000千円)
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キーワード | 高分子 / 骨結合性 / ハイドロキシアパタイト / 骨結合 / 表面グラフト重合 / 生体材料 / 表面改質 |
研究概要 |
・高分子表面に、骨との結合性に優れ、骨の無機成分であるハイドロキシアパタイトの薄層を形成させる方法を確立した。すなわち、高分子基材表面にハイドロキシアパタイトと親和性をもつリン酸含有モノマーをグラフト重合した後、それをカルシウムとリン酸を含む水溶液に浸漬することによって、ハイドロキシアパタイトの結晶化を表面において進行させ、均一な沈着層を形成させることができた。 ・テ-パ-加工したポリエチレンロッドをラットの大腿骨に埋入し、ロッド表面が直接新生骨と接する割合(骨接触率)を測定したところ、埋入後6週の時点で、未処理のものと比較してリン酸含有モノマーをグラフト重合したものおよびハイドロキシアパタイトの薄層を形成したものでは高い骨接触率を示した。またポリエステル縫合糸をラット大腿骨に埋入し、引っ張り試験を行ったところ、埋入後6週の時点で未処理のものと比較してリン酸含有モノマーをグラフト重合したものおよびハイドロキシアパタイトの薄層を形成したものでは有意に高い骨結合性を示した。 ・骨髄細胞の組織培養によりin vivoでの骨形成(骨芽細胞活性)に匹敵しうる骨形成をin vitroで形成させうることを物理学的、生化学的、遺伝子発現実験により確かめた。またそのin vitroの骨形成が組織培養のシャーレ上のみならず種々生体材料上でも可能であることを示した。さらに非常に興味深いことであるが、このin vitroで形成された骨がin vivoへ移植されても旺盛な骨新生能力を示すことを確かめた。 ・高分子材料の整形外科領域における臨床応用として生体内吸収性材料であるポリ-L-乳酸(PLLA)靱帯を膝関節靱帯損傷例に用い、いまだ術後短期間であるが良好な成績を得た。
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