研究課題/領域番号 |
06557098
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
|
研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山本 健二 九州大学, 歯学部, 教授 (40091326)
|
研究分担者 |
中西 博 九州大学, 歯学部, 助手 (20155774)
國松 和司 長崎大学, 歯学部, 講師 (20170011)
金井 貞 サントリー株式会社, 生物医学研究所, 所長
赤峰 昭文 九州大学, 歯学部, 教授 (00117053)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
14,600千円 (直接経費: 14,600千円)
1996年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1995年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
|
キーワード | 歯周疾患 / 歯周病原性プロテアーゼ / 臨床評価法 / 治療薬の開発 / カテプシン / Arg-gingipain / 歯周病原菌 / Porphyromonas gingivalis / 臨床評価法の確立 / システインプロテアーゼ / 歯肉溝滲出液 / 病原性プロテアーゼ |
研究概要 |
高齢化社会を迎えた今日、歯の喪失が様々な内科疾患や神経疾患などと無縁ではないことが次第に明らかにされるにつれ、歯の喪失を引き起こす歯周疾患は歯科領域のみならず、他の臨床分野においても非常に重要な疾患として注目されている。本疾患の最も重要な病態は歯周組織の破壊とそれに引き続いて起こる歯槽骨の破壊であることは周知の事実であるが、そうした病態を引き起こす実行因子、すなわち病原因子とその機能の詳細については未だ未解明のままである。これまで病原因子の候補と考えられてきたものの中で、宿主ならびに口腔細菌由来のプロテアーゼは、歯周組織ならびに骨の最も主要な成分である蛋白質を不可逆的に分解することから最も重要視されている。そこで本研究では、宿主ならびに歯周病原細菌Porphyromonas gingivalisが産生する歯周病原性プロテアーゼを特定し、病姿との関連ならびに病原性発現の機序を明らかにすることによって、本疾患の新たな診査法の確立や治療薬ならびに予防薬の開発に向けた方法論の確立を図る。本研究期間を通じて得られた主な研究成果は以下のとうりである。(1)宿主由来のプロテアーゼとしてカテプシンG、メダラシン、カテプシンB、カテプシンDおよびカテプシンEの特定と動態の解析が歯周炎患者の歯肉溝浸出液中で行われた。その結果、カテプシンGおよびメダラシンはともに臨床症状に比較的軽度な段階から大量に歯肉溝に浸出しており、臨床症状の悪化に比例してそれらはさらに増大し、最大値に達した後はそれ以上の症状に関係なく一定値を維持した。カテプシンBおよびカテプシンDも病姿との間に正の相関を示し、臨床症状の悪化とともに活性酵素として歯周組織に関与することが示された。カテプシンEは病勢に関係なく浸出液中には検出されなかった。(2)Porphyromonas gingivalisが産生する歯周病原性プロテアーゼとしてアルギニン特異的システインプロテアーゼ(Arg-gingipain)を同定し、病勢との相関を示すとともに病原性発現機序について解析を行った。
|