研究課題/領域番号 |
06557141
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用薬理学・医療系薬学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
笹 征史 広島大学, 医学部, 教授 (20025654)
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研究分担者 |
山本 敏幸 東洋産業医用機器事業部, 研究員
氏原 久充 高知医科大学, 講師 (00213421)
芹川 忠夫 京都大学, 医学部, 教授 (30025655)
河野 静子 広島大学, 医学部, 助手 (30034028)
石原 熊寿 広島大学, 医学部, 講師 (20212912)
松林 弘明 広島大学, 医学部, 助手 (60165850)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
7,800千円 (直接経費: 7,800千円)
1995年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 6,500千円 (直接経費: 6,500千円)
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キーワード | 自然発症てんかんラット / 強直性けいれん / 欠神様発作 / TRH類緑体 / CNK-602A / カルシウムチャネル / カルシウム拮抗薬 / 発作自動記録 / 遺伝子解析 / 自然発症てんかんラット(SER) / トレモアラット / チッターラット |
研究概要 |
2年間の本研究により次の点を明らかにすることができた。1. SERの増殖は雄(zi/zi, tm/+):雌(zi/zi, tm/+)を1 : 1または1 : 2の割合で同一ケージ内に10〜14日間同居させた時が最も効率が良く、騒音などのストレスの少ない条件にする必要があることが判明した。2. TRH類緑薬物のCNK-602Aを飼料に混入させ生後7週からSERに自由に摂取させたところ、血中T_3およびT_4レベルに影響を与えない量で強直性けいれんを抑制し、延命効果を示した。3.その他各種の薬物について急性および連続投与時の抗てんかん作用について検討し、トピラメイト、ピラセタム、クロバザムおよび神経ステロイドのエクダイソンなどが特徴的な抗てんかん作用を示すことが明らかにされた。4. SER海馬スライス標本において苔状線維を単一刺激した時、CA3細胞に長時間持続する脱分極シフトとこれに伴う活動電位の群発が得られ、これはカルシウムチャネル拮抗薬のニカルジピンにより抑制された。また、細胞内への脱分極パルスによって得られるカルシウム電位も正常動物CA3細胞のカルシウム電位を抑制するよりも少ない用量のニカルジピンによって抑制された。5.単離したSER海馬細胞についてバッチクランプホールセル記録を行ったところ、発作発現前のSER(週令8週以下)のカルシウム電流の電流-電位曲線は正常動物のそれと大差はなかったが、発作を発現しているSERではカルシウムチャネルの開口闘値は低下していた。6.新規カルシウムチャネル拮抗薬のS-312-dは単回投与でも連続経口投与でもSERのけいれんおよび欠神様発作の両者を抑制した。7.カメラとパソコンを用いてんかん発作の自動記録装置を作製した。8. SERはチッターとトレモア両遺伝子をもち、てんかん発作に関与するzi遺伝子の座は3q35の領域(IllbとPrnp遺伝子の間3Mb以内)に、tm遺伝子の座は10q24(Syb2遺伝子より1.4Mb以内)に存在することが明らかになった。
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