研究課題/領域番号 |
06558003
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
家政学
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研究機関 | 鹿児島大学 (1995) 平安女学院短期大学 (1994) |
研究代表者 |
村岡 雍一郎 鹿児島大学, 教育学部, 教授 (10074147)
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研究分担者 |
五十嵐 千秋 荏原総合研究所, 環境研究所, 室長
伊藤 啓 平安女学院短期大学, 生活学科, 助教授 (20213077)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
5,400千円 (直接経費: 5,400千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
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キーワード | 浸染初期過程 / 光ファイバー / 直接染浴測定 / 668nm単色光 / 1ms sampling time / 1秒染色 / メチレンブルー / アクリル / 1 ms sampling time / 染色浸染初期過程 / 染色過度現象 / アクリル繊維 / 染色速度 |
研究概要 |
光ファイバーにより単色光を直接染浴に導入し、染料濃度変化をreal-timeで電圧信号に変換し、1ms〜1000msのsampling timeでのmemoryできる記憶装置付きレコーダに記録できる過渡現象解析装置を用いて、浸染の初期過程を解析した。浸染過程は(1)染浴から繊維表面への染料の水溶液中の拡散(2)繊維表面への染料の吸着(3)繊維表面から中心部への固体中の染料の拡散に分けられる。これらの内、(2)は他に比して格段に早い過程であると考えられる。(2)がほぼ瞬間的に終了する実験条件下で、浸染初期過程を考察した。3種のわた状ス・フ試料を用いた。(a)カチオン可染性アクリル「エクスランK8」(b)酸性可染性アクリル「エクスランH4」(c)カチオン可染性PET「ルミレット」である。繊維はSUS篭に入れ、SUS染色装置上につり下げ、染色開始まで90℃の蒸気中に30分放置した。染色は0.002%メチレンブルー、浴比500:1、pH6.4、90℃で行った。(b)は当然染まらなかったが、対照物質とした。過程(2)の追跡には668nmの単色光を用いた。E_0=log I_1/I_0式で染浴透過光強度I_1と蒸留水透過光強度I_0の比の対数を電圧信号E_0に変換してチャート化した。他方、フラスコ染色による48時間染色物中の染料を90℃の80%DMFで抽出し、検量線より平衡染着量を求めた。これらのデータより染料の初期吸着量を求めた結果、染色開始後1秒以内に(a)では平衡染着量の6%が、(b)では9%が既に吸着していることが判明した。染料と競合する均染剤として陽イオン系界面活性剤を等モル加えた場合は、吸着量がそれぞれ1.2%、7.2%に低下した。これらの解析結果は急速吸尽する系での「むら染め」の発生機構の解明に寄与できるものと考える。(荏原総合研究所で実用装置設計中)
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