研究課題/領域番号 |
06558037
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
計算機科学
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
佐々木 建昭 筑波大学, 数学系, 教授 (80087436)
|
研究分担者 |
元吉 文男 電総研, 知能情報部, 室長
鈴木 正幸 岩手大学, 工学部, 助教授 (20143365)
加古 富志雄 奈良女子大学, 理学部, 教授 (90152610)
野田 松太郎 愛媛大学, 工学部, 教授 (10036402)
北本 卓也 筑波大学, 数学系, 助手 (30241780)
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1996
|
研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
|
配分額 *注記 |
10,500千円 (直接経費: 10,500千円)
1996年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
1995年度: 3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
1994年度: 5,200千円 (直接経費: 5,200千円)
|
キーワード | 近似代数 / 近似的代数計算 / 数式処理 / 数式処理システム / 数値数式融合計算 / 有効浮動小数 / 近似代数システム / 近似代数の応用 / 近似代数算法 / 数値数式融合システム |
研究概要 |
本研究の目的は、1)桁落ちを監視しながら近似代数演算を行うシステムを開発し、2)各種の近似代数算法を考案して上記システムに組み込み、3)それらの応用を探る、ことであった。 計算システムに関しては、本研究代表者らが考案した有効浮動小数(effective floating number)をNSL(Nara Standard Lisp)システムに組み込み(加古)、種々にテストして、それが近似代数的演算に非常に有効であることを実証した(佐々木・加古)。さらに、有効浮動複素数もNSLに組み込み、また比較のため区間数も組み込んだ(加古)。これらの機能の上に、数式処理システムGALに有効浮動小数と区間数のデータ型を設け、それらを係数とする(1変数および多変数の)近似多項式の四則演算機能をGALに組み込んだ(佐々木)。 算法研究については、近似GCD算法の改善(佐々木ら、野田ら)、1変数多項式の因子分離法の考案と重根・近接根問題の一解決法の提案(佐々木ら)、近似GCDとパデ近似・連分数展開との関係の解明(野田・甲斐)、多項式要素の行列の固有値・固有ベクトルのPuiseux級数展開法の開発(北本)、近似べき級数展開を利用したイデアルの準素分解法の考案(北本)、多項式GCDの高速計算法の考案(元吉)、などがある。またGALシステムに組み込んだアルゴリズムとしては、近似GCDや、近似無平方分解、近似因数分解や因子分離法、などがある。 応用に関しては、有理関数の特異数値積分への近似GCDの利用(野田・甲斐)、パラメータをもつ制御系の代数的解法への多変数べき級数解の利用(北本)、などがある。 これらにより、近似代数の有効性は十分に立証されたと思う。開発されたシステムはインターネット上で研究者に公開されている。
|