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水晶振動子を利用した水素ガス同位体分析装置の研究

研究課題

研究課題/領域番号 06558073
研究種目

試験研究(B)

配分区分補助金
研究分野 核融合学
研究機関九州大学

研究代表者

百島 則幸  九州大学, 理学部, 助手 (80128107)

研究分担者 田中 正敏  親和電子工業(株), 主任研究員
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
1995年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1994年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードトリチウム / 水素ガス / 同位体分析 / 水晶振動子 / パラジウム
研究概要

核融合施設のトリチウム精製系でのトリチウムと重水素のリアルタイム測定が可能な新しい分析装置の開発研究を目指した。水晶振動子に蒸着したパラジウムが水素を吸蔵する事による重量変化を検出し、水素同位体分析に応用しようとするものである。
ステンレス性の実験装置を製作し雰囲気ガスの圧力を変化させて実験を行った。水晶振動子は両面に金を蒸着して電極を作成し、更にパラジウムを金電極の上に蒸着した。金電極とパラジウム電極の水晶振動子を反応セルにセットし、室温で水素、重水素、窒素、アルゴンなどのガス雰囲気をセルに導入したときの水晶振動子の周波数変化を調べた。解析は二つの水晶振動子の周波数差を取り行った。
窒素雰囲気で、760Torrから0.1Torrまで圧力を順次下げながら周波数差を測定した。周波数差は圧力の低下に連れわずかではあるが直線的に増加した。パラジウムは窒素を吸収しないので、この変化は気体の圧力に対する二つの水晶振動子の反応が異なるためと考えられた。水素雰囲気で窒素と同様な測定を行った。周波数差は760Torrから緩やかな減少を示し、約6Torr付近で大きく減少した。周波数差の減少はパラジウムからの水素の脱離による重量減少を示しており、6Torr付近が水素吸蔵のプラトー圧であることを意味している。一方、重水素雰囲気で行った実験は、周波数変化の様子は水素と似ているが、760Torrでの周波数差は水素より大きく軽水素と重水素の質量差が現れた。また、プラトー圧は10Torr付近であり、パラジウムに対する重水素の親和性が軽水素より弱いことを示した。もし、同じ数の原子がパラジウムに吸蔵されるとすれば、周波数差は1.5倍になるはずであるが、水素のより強い親和性のため理論値にはならなかった。このことは水素の同位体比を求めるときは、検量線法で行わなければならないことを示している。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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