研究課題/領域番号 |
06558079
|
研究種目 |
試験研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境動態解析
|
研究機関 | 徳島大学 (1995) 富山工業高等専門学校 (1994) |
研究代表者 |
伊永 隆史 徳島大学, 総合科学部, 教授 (30124788)
|
研究分担者 |
今井 昭二 徳島大学, 総合科学部, 助教授 (50232591)
丁子 哲治 富山工業高等専門学校, 環境材料工学科, 教授 (80092790)
柳沢 幸雄 (財)地球環境産業技術研究機構, 主席研究員
|
研究期間 (年度) |
1994 – 1995
|
研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
|
配分額 *注記 |
4,900千円 (直接経費: 4,900千円)
1995年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
|
キーワード | パッシブサンプラー / 簡易測定 / 酸性ガス / 有害物質 / 窒素酸化物 / 硫黄酸化物 / 酸性雨 / 拡散制御 / 大気汚染 / パッシブ・サンプラー / 窒素酸化物(NOx) / 硫黄酸化物(SOx) / 分子拡散 / フローインジェクション法 |
研究概要 |
有害大気汚染物質である窒素酸化物や硫黄酸化物の分別測定は、地球規模・地域環境レベルでの物質循環の動態解析で重要性が高い。大気圏では酸性雨やオゾン層破壊物質の関連でNO_2,NO,SO_2の分別測定が必要とされる。又地表付近では発生源対応のNOと、自動車排ガスや光化学オキシダントとの関連性が問題となるNO_2との分別測定が不可欠とされる。 本試験研究では、NO_xについてはトリエタノールアミン吸収法でNO_2を測定し、酸化剤を作用後にトリエタノールアミン吸収法を用いることでNO_xを測定し、NO=NO_x-NO_2として求めることとした。SO_xについてはSO_2測定によりほぼ把握できると考え、実験研究を進めた。 柳沢方式パッシブサンプラーの特長は、空気中のNO_2ガスをトリエタノールアミンを含浸したセルロースフィルターに反応吸収させる前に、テフロン製メンブレンフィルター(孔径1μm,厚さ5mm)を設置して分子拡散の精密制御を行わせるところにある。拡散フィルターの適用により、風速等の妨害因子を最小限にできることが明らかになり、NO_2簡易測定で従来から指摘されていた問題点が解決され、高感度・高精度測定の可能なNO_2パッシブサンプラーの開発に成功した。 燃焼過程で生成する窒素酸化物は、大部分がNOの形で環境中へ排出され、大気中で容易に酸化されNO_2になる。このようなNOの動態を明らかにするにはNO簡易測定の可能なパッシブサンプラーが必要なためクロム酸含浸の酸化剤層を備えたNOパッシブサンプラーを設計した。酸化ろ紙層には5%クロム酸水溶液を含浸したガラス繊維ろ紙が最適であった。有害大気汚染物質として、早くから日本で注目されていたSO_2については拡散フィルターへの吸着とセルロースフィルター中の硫酸イオンが測定上の妨害となるため、それらを除去してから構成した。
|