研究課題/領域番号 |
06558095
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研究種目 |
試験研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
構造生物化学
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研究機関 | 福島県立医科大学 (1995) (財)東京都老人総合研究所 (1994) |
研究代表者 |
本間 好 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (60192324)
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研究分担者 |
山崎 基生 (株)協和発酵, 東京研究所, 主任研究員
本間 美和子 東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (40192538)
大海 忍 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (20160046)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
9,800千円 (直接経費: 9,800千円)
1995年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 8,200千円 (直接経費: 8,200千円)
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キーワード | 細胞内情報伝達 / イノシトールリン脂質 / ホスホリパーゼC / 分子内在性インヒビター / 合成ペプチド / アシル化 / イノシトール リン脂質 / オートインヒビター / ミリスチン酸化 |
研究概要 |
ガンマ型PLC(PLC-γ)の分子内にPLC活性を非拮抗的かつ強力に阻害する一次構造(PCI領域)が存在し、アミノ酸配列Tyr-Arg-Lys-Met-Arg-Leu-Arg-TyrがそのPLC活性阻害に必須である。この事実は、本PLC活性阻害(PCI)ペプチド及び構造類似体がPLC情報伝達系を特異的に抑制する可能性を示唆している。そこで本研究では、PCIペプチドにアミド基やアシル基を導入し、細胞外に添加するだけで細胞内部に導入できるような細胞膜透過性のPLC阻害剤を作製することを試みた。本研究により以下の結果が得られた。1)50種の修飾体の合成を試みたが、合成効率、精製収率、水溶液中での安定性等の条件を満たした35種を以下の研究に用いた。2)PCIペプチドはある特定の立体構造をとるが、ペプチドのN末端またはC末端のアシル化によってこの構造は変化しないことや、in vitroでのPLC活性抑制作用が著しく強化されることが判明した。3)N末端およびC末端の修飾により細胞膜透過性が著しく亢進し細胞レベルでPLC活性化を抑制したが、その作用は修飾基の種類により大きく異なった。4)N末端をミリスチン酸化したmyr-PCIはリガンド刺激によるPLC活性化(IP_3産生)をED_<50>=1μMで抑制した。またある種の癌細胞の増殖を抑制した。5)PCIペプチドの修飾により更に強力な細胞膜透過性のPCIペプチドの作製が可能であること、しかしPLC阻害に必要な構造を推測し化学的に合成可能な構造類似体を検索することは現状では困難であることが明らかになった。
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