研究課題/領域番号 |
06558102
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 試験 |
研究分野 |
生物物理学
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研究機関 | 大阪大学 (1995-1996) 徳島大学 (1994) |
研究代表者 |
月原 冨武 (月原 富武) 大阪大学, 蛋白質研究所, 教授 (00032277)
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研究分担者 |
佐藤 孝雄 徳島大学, 工学部, 助手 (80243731)
森本 幸生 徳島大学, 工学部, 助教授 (80200450)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
18,900千円 (直接経費: 18,900千円)
1996年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
1995年度: 4,500千円 (直接経費: 4,500千円)
1994年度: 11,000千円 (直接経費: 11,000千円)
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キーワード | 生体超分子複合体 / 結晶構造解析 / X線回析 / 蛋白質 / X線回折 / 回折強度測定法 / チトクロム酸化酵素 / 立体構造 / 超分子複合体 |
研究概要 |
生体超分子複合体の結晶はその単位格子が通常のタンパク質に比べて、1桁ないし2桁大きいために、回析強度データ収集にさまざまな問題点が生じてくる。この研究では、大きな格子定数を持つ生体超分子複合体結晶の回析強度データ収集法を確立するために研究を行った。 格子定数が大きくなることによって生じる問題は、回析斑点間の距離が狭くなり、その分離が困難になることと、回析強度が弱くなるために精密な強度データを得ることが難しくなることである。これらを如何に克服するかがこの研究の最大の課題であった。 この研究で得られた成果は要約すると「生体超分子複合体結晶の回析強度データ収集は、軸を立てないで振動角を小さくすれば、少なくとも格子定数が500Åまでならば十分良いデータを得ることができる。」である。回析強度測定の際の振動角を小さくすることによって、斑点間の重なりを減らすことができるだけでなく、回析強度のS/Nも高めることができる。また軸を立てない測定をすることによって、系統誤差の少ない回析強度データを得ることができる。そのための吸収補正プログラムも作成した。 生体超分子複合体の結晶はモザイク幅が、大きいと思われているために、振動幅を小さくすると部分反射が増えるために強度データの精度が落ちることが懸念された。しかし、実際には生体超分子複合体結晶も通常のタンパク質と変わらないモザイク幅でその懸念はなかった。 軸を立てた方が吸収の影響が少ないと思われがちであるが、実際にはそうでなく軸を立てると、等価な反射の吸収が等しくなるに過ぎず吸収補正はむしろ困難になる。軸を立てない方法で、ローカルスケーリングによって吸収補正を行なうことによって吸収による系統的な誤差を減らすことができた。
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