研究概要 |
昨年度に続き,言語・認知障害の診断・治療のための三次元脳機能局在解析・映像システムの開発を進めた. 1.神経・シナプス回路モデルに基づく三次元脳機能局在解析法の開発に関し,昨年度において構成した皮質-皮質下モデルに,球面皮質上に面電流源密度法を適用して三次元機能局在の同定を行った. 2.言語・認知障害の機能局在検査課題の開発に関し,各言語・認知機能に対応したパラダイムの集合として設計した検査課題に,課題遂行の特定の段階を外部から制御する方略教示のプログラムを追加した. 3.言語・認知障害の治療・訓練評価法の開発に関し,薬物治療・教示学習訓練に対するデータベースをもとに,教示学習訓練と薬物治療に対する客観的評価法を開発した. 4.言語・認知障害の脳機能局在診断法の開発に関し,MRI/fMRIの3次元トモグラフデータ、EEGの球面トポグラフィおよびMEG電流源の3次元動点組合せ画像から対話的に任意の映像を得る診断法の追加を行った. 5.三次元脳機能局在解析・映像ルーチンの開発に関し,データオブジェクトから動画像表示を行う解析・映像ルーチンをオブジェクト指向言語(C++)により記述して完成した. 6.言語・認知障害の診断・治療のための三次元脳機能局在解析・映像システムの実用化に関し,多チャンネルデータ入力装置に三次元脳機能局在解析装置を付加し,上記の成果を組み込んでシステムを完成させ,臨床実験を通じて,実用化のめどを得た.
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