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言語行為の一般理論のための、発語内の力に関する基礎的・理論的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610001
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関北海道大学

研究代表者

山田 友幸  北海道大学, 文学部, 教授 (40166723)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード言語行為 / 発語内行為 / 発語内の力 / 内容 / 力 / 意味 / 意味論 / 語用論
研究概要

本研究では、真偽の観点から評価される言明や主張ばかりでなく、真偽が問われることのない命令や約束をも服務言語行為全般を一貫した仕方で扱い、その中に意味論も位置づける言語行為の一般理論の構築のための基礎的研究として、特に言語行為の行為としての側面を研究した。初年度にあたる昨年度の研究において、発語内行為と発語媒介行為の比較によって、明示的遂行形式が存在するという意味で発語内行為が慣習的であるとしたJ.L.Austinの見解の正当性が確証されたことと、ウィトゲンショタインの言語ゲームをめぐる考察からヒントを得ることによって、発語内の力を意味の関数と見るJ.R.Swarle以来の言語行為の理論の公式見解が妥当でないと判断すべき強い根拠が得られたことから、本研究では、発語内行為の遂行に際して発語される文や発行される文書の意味と、遂行される発語内行為との関係を、状況理論における条件付き制約として記述するという方針をとり、行為者の持つ権限や資格といった要因によって、発語内行為が不発に終わったり不適切となったりしうるという、もともとのオースティンの観点をもとり込んだ方向で、理論の基本的な枠組みを構想してきた。本研究においては、さらに行為の一般理論を参考にすることにより、発語内行為の行為としての側面を捉えるためには、発語内行為が遂行されるということによってどのような変化が状況にもたらされるかを特徴づけることが必要であるという観点を導入した。こうした変化がもたらされる仕組みもまた条件付き制約として記述しうることから、本研究においては、語句の意味の発語内行為への寄与と発語内行為の慣習的な効力とが一貫した枠組みのもとで記述されうることが示唆された。また、こうした言語行為の諸特徴を扱うにあたって、発語内行為に特有の論理のようなものは必要できなく、状況に関する一般理論が十分に一般的な枠組みとなりうることも示唆された。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] 山田友幸: "フレーゲからオースティンへ" 月刊『言語』(大修館書店). 23-10. 40-47 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 山田友幸: "言語ゲームと体系的意味論" 飯田隆編『ウィトゲンショタイン』(法政大学出版局). 254-271 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YAMADA,Tomoyuki: "From Frege to Austin" Gengo(A Monthly Journal from Taisyukan Shoten). Vol.23, No.10. 40-47 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] YAMADA,Tomoyuki: "Language Games and Systematic Theories of Meaning" Wittgenstein, ed.by T.Iida, Housei University Press. 254-271 (1995)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 山田友幸: "言語ゲームと体系的意味論" 飯田隆編『ウィトゲンシュタイン読本』(法政大学出版局). 254-271 (1995)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 山田友幸: "フレーゲからオースティンへ" 月刊『言語』. 第23巻10号. 40-47 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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