• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

自然と人間-エコロジーの哲学的基礎の再検討

研究課題

研究課題/領域番号 06610002
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関北海道大学

研究代表者

吉谷 啓次  北海道大学, 文学部, 助手 (50230719)

研究分担者 中川 大  北海道大学, 文学部, 助手 (40237227)
田中 伸司  北海道大学, 文学部, 助手 (50207099)
研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
キーワード自然 / エコ領域 / 自然の権利 / ケア
研究概要

平成6年度における本研究の成果は概略、以下の通りである。
1)田中は環境論理学の現状を調査し、その一潮流たるディープ・エコロジーがもつ基本的なパラダイムを明確にした。従来の環境保護運動に根強く見られる人間中心主義に対する徹底的な批判を展開するアルネ・ネス、セションズなどのディープ・エコロジーはエコ領域を中心におく、強力な議論を展開するが、同時に多くの批判にさらされてもいる。とりわけエコ・フェミニズムからの批判が積極的な意義を有していると考えられるが、にもかからわらず、両者は「ケア」という視点を共有しており、この視点からの新しい環境倫理学の構築の可能性を確認した。
2)中澤はふるくはストーンズなどによって論じられた「自然の権利」の問題の現在までの展開をたどり、その意義を明らかにした。純粋に法律的な問題としての「自然に権利を付与すべきか」という問題と、「自然は道徳的な配慮に値するのか」という自然の価値に関する哲学的な問題とか無反省なままに混同され、問題をいたずらに錯綜させてしまっている。環境保護の手段としての「自然の権利」承認の議論に先立って、哲学的なレベルでの自然の価値の解明が必要とされている。以上のことが確認された。
3)中川は生態系についての因果論的なとらえ方を、心的現象の因果的説明に対する哲学的批判の議論をもとにして再検討し、生態系と人間の相互関係についての新たな説明を試みた。
4)以上の成果、および研究協力をした大学院生の成果をも含めて、吉谷が研究全体の総括を行った。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 田中伸司: "倫理学の原型-倫理学の形成過程-" 宇都宮芳明・熊野純彦編『倫理学を学ぶ人のために』. 29-51 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 中川 大: "私はいかにしてあなたと同じことを考えたか" 理想. 654. 50-59 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] 吉谷啓次: "Descartes on the Perception of Primary Qualities" 北海道大学哲学会編『哲学』. 30. 1-11 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi