• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

数学の哲学における実在論と構成主義の関係についての研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610013
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 哲学
研究機関専修大学

研究代表者

金子 洋之  専修大学, 文学部, 助教授 (60191988)

研究期間 (年度) 1994 – 1995
研究課題ステータス 完了 (1995年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード実在論 / 構成主義 / プラトニズム / 直観主義 / フレーゲ / 数学の哲学 / 数学的対象 / 抽象的対象 / 正準証明
研究概要

数学の哲学における基本的な問題は、大まかに言えば「数学は何についての学問であるか」という問いに集約できる。これは言い換えると「数学的対象の存在」をどのように評価するかという問題であるとも言えるであろう。二年間にわたる本研究では、主として数学的対象についてのいくつかの見解を立ち入って検討することを通じて、それらの見解相互の関係を新たに捉え直し、既存の枠組みにとらわれないパースペクティヴを得ようと試みてきた。具体的には、構成主義において数学的対象の問題がどのような考えられるべきか、特に数学的対象を「心的な構成」とみなすことがどのような含意をもたらすか、を検討した。一方、数学的対象に関する実在論については、新たなフレーゲ主義とでも言うべき超感覚的実在を認めない形の一種のプラトニズムの立場を研究対象とし、その立場の整合性や問題点を検討した。その結果、構成主義に関しては(1)デトゥルフセンによっても指摘されたように、「心的構成」とその構成プロセスを一種の認識論として理解できること、(2)その上で、この認識論が必ずしも構成主義以外の立場を排除するものではなく、むしろ特定の問題の解決のためには両立させる必要があり、しかも両立させる可能性があることを示すことができた。また、新フレーゲ主義としてのプラトニズムについては、これが様々な問題を含みつつも、抽象的対象の存在についてのまったく新しい見解であること、そしてもしこの見解が維持できるならば、構成主義に立ちつつプラトニストでありうる可能性が開かれることを明らかにすることができた。したがって、以上の個々の問題についてはなお不十分な点はあるにしても、これらの結果を全体として捉えるならば、従来の実在論‥反実在論(唯名論)といった枠組みがもはや維持しがたいものであることは示されたと考えられる。

報告書

(3件)
  • 1995 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (7件)

  • [文献書誌] 金子洋之: "抽象的対象と指示" 生田哲学. 2. £17!-£43! (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金子洋之: "記号論理入門" 産業図書株式会社, 187 (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi KANEKO: "Introduction to Symbolic Logic (kigouronnri nyuumonn)" Sangyou-tosyo. 187. (1994)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] Hiroshi KANEKO: "Abstract object and Reference" IKUTA TETSUGAKU. No.2. 17-43 (1996)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      1995 研究成果報告書概要
  • [文献書誌] 金子洋之: "抽象的対象と指示" 『生田哲学』. 2. 〔17〕-〔43〕 (1996)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 金子洋之: "記号論理入門" 産業図書株式会社, 187 (1994)

    • 関連する報告書
      1995 実績報告書
  • [文献書誌] 金子 洋之: "記号論理入門" 産業図書株式会社, 187 (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1995-04-01   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi