研究課題/領域番号 |
06610045
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
思想史
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研究機関 | 英知大学 (1995-1996) 国際大学 (1994) |
研究代表者 |
松本 耿郎 英知大学, 文学部, 教授 (00159154)
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研究分担者 |
岩見 隆 慶応義塾大学, 言語文化研究所, 非常勤講師
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1996年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1995年度: 300千円 (直接経費: 300千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 東洋哲学 / 言語哲学 / 存在 / 意識 / 認識 / 実在 / イスラーム / 石版本 / 神秘主義 / 主観的意識の多層性 / 存在界の多層性 / 意識零度 / 存在零度 / 存在顕現 / メタ言語 / イラン石版本 / 意識震度 / 存在震度 / 無分節と有分節 / - |
研究概要 |
本研究は平成5年1月に78歳の生涯を終えた井筒俊彦博士の学問の方法と思想を分析解明することを目的としたものであった。井筒俊彦博士はコーラン研究、イスラーム思想研究、ギリシア思想研究、ロシア文学研究、東洋思想研究などの諸分野にわたって多くの業績を残している。また晩年には独自の言語哲学と存在認識論の総合を目指して、広い意味での東洋哲学に基礎をおいた独自の哲学の確立を構想していた。当初、この研究計画ではその思想と方法の全貌を明らかにすることを目指していたが、井筒博士の該博極まりない知識に基づく学問的営為を見るにつけ、その全貌を解明することは時期尚早であるとの結論に到達した。そこで、この研究においては井筒俊彦博士のこうした学問と思想的営為の基礎となる部分をまず明らかにすることが急務であると考え、同博士が所蔵し、同博士の学的営為の源泉となった1万5千冊の中近東諸語の蔵書の整理を研究の中心的作業とすることにした。中近東語の蔵書の多くはアラビア語、ペルシア語、トルコ語のもので、内容的には主としてイスラーム思想に関係するものである。このため蔵書の整理についてはアラビア語、ペルシア語、トルコ語の文献学に精通している慶応義塾大学非常勤講師岩見隆氏の全面的協力を得ておこなった。この結果、井筒博士の蔵書のなかには極めて資料的価値の高いイランの石版図書が含まれていることが明らかになった。石版図書はその性質上、分析に時間と労力を要するものであるが、本研究計画の最終年度にこれら石版図書のなかから特に資料的価値の高い図書90点をえらび「故井筒俊彦博士旧蔵イラン石版本目録」を作成し、研究課題報告書の一部として印刷した。
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