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触覚における図形知覚に関する実験的研究

研究課題

研究課題/領域番号 06610062
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 実験系心理学
研究機関新潟大学

研究代表者

鈴木 光太郎  新潟大学, 人文学部, 助教授 (40179205)

研究期間 (年度) 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード図形知覚 / 触覚 / 角度判断 / オブリック効果
研究概要

本研究は,10度から170度までの角度刺激を用いて,被験者に絶対判断を行なわせることによって,視覚と触覚における角度判断の類似点と相違点について検討した。主要な知見は,以下の通りである。
1.視覚においては,10度から30度の鋭角では過大視が見られたが,50度以上の鋭角では,顕著ではないが過小視傾向が認められた。これらの結果は,鋭角の交差角が30度以下では大きく見え,45度以上の鋭角ではやや小さく見えるという多くの先行研究の結果と一致した。この結果は,ニューラルインヒビションからの説明が可能である。一方,鋭角の場合には,こうした過大・過小視は見られず,ばらつきの大きいものの,ほぼ物理的な角度通りに判断がなされていた。
2.触覚では,判断値は視覚の2倍程度のばらつきがあり,視覚に比べて判断が難しかった。また,10度-30度と160-170度では,判断は正確であったが,40度-150度では全般に過小評価の傾向が見られた。触覚の角度判断を行なった唯一の研究であるAppelle(1971)の研究は(彼はマッチング法を用いている),視覚と比較して触覚では角度が過小に評価されるという結果を得ており,本研究の結果はこれと一致した。
3.視覚では,角をななめに配置した場合には判断のばらつきが大ききくなったが(オブリック効果),触覚ではそうした効果は見られなかった。この結果は,視覚の場合は空間の基準枠が明確であるのに対し,触覚の場合はそうでないことを示唆している。
4.以上のように,角度判断は視覚と触覚とでは異なる傾向にあり,角度の処理では,視覚,触覚それぞれのシステムがそれ固有のやり方で作動すると考えられる。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

URL: 

公開日: 1994-04-01   更新日: 2016-04-21  

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