研究課題/領域番号 |
06610118
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育・社会系心理学
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
光田 基郎 徳島大学, 総合科学部, 教授 (90038480)
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研究期間 (年度) |
1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 類推 / 教授学習活動 / 電算画面 / 幾何学習 / 年令差 / INDSCAL分析 / 説明文理解 / 透明性 |
研究概要 |
(1)電算画面で動く絵を用いて、円を6等分した扇型を描けばその角度は360/6度となること、さらにこの扇型の弧の両端を線で結んで正6角形を画面に表示し、さらにその説明文を小学5年生と6年生に閲読させた。次にこの手続きから類推して、正三角形と正方形を作図するために必要な扇形の指摘と、その中心角がそれぞれ360/3または360/4度となることの理解の程度の指標を求めた。この指標を従属変数、これを説明する変数として多角形の作図法の理解の成績、類推の成績、回転図形の識別を求めたイメージ操作能力などを用いた重回帰分析とパス解析とを被験者の年齢別に行った。上記の説明文やテスト図形の提示と反応は、画面に示された図形に対してタッチパネルを用いた選択反応を求める手続きによって測定した。結果からは、これまでの筆者の報告におけると同様、年少の被験者の場合はイメージによる類推操作が、小6では命題の形で情報処理が行われる傾向を指摘し得た。以上のについてvan Hiele(1986)の幾何学習の発達段階と対応付けた考察を試みた。 (2)説明文の理解において、先行オルグが透明性の高いものである場合の理解促進効果を指摘する目的で、電算画面に提示される説明文の内容理解の指標としてその登場人物相互間の類似性の5段階評定値を求めてINDSCAL分析を試みた。結果からは上記の先行オルグによる促進効果を示した。以上の結果については、類推成立過程、特に写像とその適用過程における自己評価と自己制御の意義を強調した。目下はこの点についての発達的研究に着手し、知的発達遅滞児の情報処理容量と推論、写像並びに推論結果の適用についての検討を試みている。
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