研究課題/領域番号 |
06610157
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会学(含社会福祉関係)
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研究機関 | 一橋大学 (1995-1996) 茨城大学 (1994) |
研究代表者 |
佐藤 郁哉 一橋大学, 商学部, 助教授 (00187171)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1996
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研究課題ステータス |
完了 (1996年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1996年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
1995年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
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キーワード | 小劇場演劇 / 社会的世界 / 芸術界 / 商業化 / サブカルチャー / 資本 / 文化生産 / 社会的分業 |
研究概要 |
複数の劇団および関連団体に対象を広げたイクステンシブな聞き取りおよび資料収集を中心として調査を進めてきた。海外調査(民間財団の助成による)をも行うことによって比較社会的なリサーチをも行い、主にアメリカ合衆国の芸術界の動向を中心にした調査を進めてきた。 その結果、以下のような事が明らかになった。 1.環境の変化 1980年代から90年代にかけて、日本の現代演劇に関しては、「地殻変動」という形容があてはまるほどの2つの大きな変化が生じた。1つは、市場の拡大と市場構造の変容であり、これは「商業化」と呼ぶことが出来る。もう1つは、公的支援の拡大であり、これは「制度化」と名付けることができる。 2.演劇界内部の変化 環境の変化の対応して、演劇界内部では、3つのレベルで変化が見られている。1つは組織フィールド・レベルでの「業界化」(1つの演劇界としてまとまろうとする動向)であり、2つ目は各劇団レベルでの「流動化」(演劇制作の基本単位の劇団からそれ以外の形態への移行)であり、3つ目は職能組織レベルにおける「プロ化」(劇団制にかわる職能組織の求心力の増大)である。 3.分業の可能性 以上は2つの変化は、日本における演劇界の大がかりな構造変換を予想させるが、その変換の結果として生じる新しい業界秩序がバイタリティのある文化生産の場となるためには、アカデミー的セクター、非営利セクター、サブカルチャー的セクター、商業演劇的セクターの4種のセクター間の分業が確立された時であろうと推測される。
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