研究課題/領域番号 |
06610374
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
考古学(含先史学)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
菊池 俊彦 北海道大学, 文学部, 教授 (70000619)
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研究分担者 |
石田 肇 札幌医科大学, 医学部, 助教授 (70145225)
天野 哲也 北海道大学, 文学部, 助手 (90125279)
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研究期間 (年度) |
1994 – 1995
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研究課題ステータス |
完了 (1995年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1995年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | オホーツク文化 / 靺鞨文化 / 同仁文化 / 渤海文化 / 女真文化 / パクロフカ文化 / オリガ文化 / 綏濱三号類型 |
研究概要 |
オホーツク文化の遺跡から大陸製の遺物が発見されることはオホーツク文化の大きな特徴であり、そのような大陸製の遺物には青銅製の帯飾りや鉄製の鉾、硬質土器などがある。それらは大陸の靺鞨文化・渤海文化・女真文化の遺跡に同一の遺物が発見されていることから、これらの文化とオホーツク文化の間に何らかの交流があって、その結果として大陸製品がオホーツク文化の文化圏にもち込まれたことを示している。本研究ではこうしたオホーツク文化と大陸の諸文化の間の交流について、遺物の上からその実態を明らかにすることを目的とした。 その主要な研究成果は次のようにまとめることができる。 1.青銅製帯飾りは靺鞨文化およびその中国側の同に文化、女真文化の遺跡から発見されており、したがってオホーツク文化と靺鞨文化・女真文化の間の交流が密接だったことを青銅製帯飾りがよく示している。 2.鉄鉾は靺鞨文化・渤海文化・女真文化のいずれの遺跡からも発見されており、オホーツク文化にはこれらのどの文化からも鉄鉾がもたらされていた可能性がある。 3.硬質土器は靺鞨文化にはなく、渤海文化と女真文化の特徴的である。オホーツク文化の硬質土器には渤海文化の硬質土器に類似のものと女真文化に類似のものとがある。 4.オホーツク文化の人たちの人骨の計測データとアムール河下流域およびサハリンの諸民族の人類学研究のデータの対比によって、オホーツク文化人はニウ-フ民族やツングース系諸民族に極めて近いことが明らかとなった。
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